こんにちは、ハノワの新井です。
9月にご利用頂いた全国およそ1,177医院の皆さま
ありがとうございます!
このお手紙は全国のハノワに
ご興味をお持ち頂いた
およそ5,000ほどの医院全てにお送りしています。
本日は10月1日(火)。
エアコンをつけなくても寝れるようになってきた
大阪よりお届けしています。
【 現預金を減らして譲渡価格も下げる節税 】
言いたいことはタイトルで言ってしまいました。
ハノワが今年に入って
M&A事業に取り組み始めたことは
ご存知の方もおられるかと思います。
手前のこの数ヶ月で本当にたくさんの
売却希望者とお会いする中で、
典型的なパターンに出くわすことが多かったので
少し紹介させてください。
「あまり目的の定かでない節税」の
タチの悪さについてです。
必ずしも全てのケースで
節税が悪だと言いたいわけではありません。
例えばご親族に承継したい出口がある場合、
あえてご自身の事業や医療法人の価値を
毀損することで贈与税を下げる方法もあります。
近年においては持分なし医療法人も
その役割を大いに果たしてくれるように
なりました。
ここで言う悪性の節税とは、
現預金を減らし、
将来の譲渡価格も下げるものを指します。
事業を営む場合、
納税は一般的には利益に応じて
課税されるので、簡単な話、
利益を少なくすれば納税額は極小化できます。
で、そこでいらないものを買ったり、
あるいは例え必要なものだったとしても、
その節税、手元の現預金を減らしてまで
やりたいことでしょうかね?
実は納税してた方が、
手元に現金が多く残るケースは
多分にあります。
また、医院を譲渡する際も、
これまで過去数年にわたって
節税ばかりしてきた場合、
生み出すことができる利益が少ない医院だと
評価されたら、満足な譲渡価格もつきません。
これをご覧の30〜40代の院長先生は
くれぐれもご注意頂きたいのですが、
上記のような目的の定かでない節税や、
あるいは社会保険料の支払いを減らしたいが為に
役員報酬を極端に少なくして、
医療法人で経費をじゃぶじゃぶ
使っているケース。
また、医療法人から役員個人に
貸付金という形で
私的なお金の流れが何年にも渡って
積み重なっているケースなどが重なると、
金融機関や買い手候補者などの
第三者からの印象はすこぶる悪くなります。
損益計算書の見栄えは
翌年から切り替えることができても、
長年積み重ねた見栄えの悪い
貸借対照表を健全化させるのは
まぁ簡単ではありません。
貸借対照表と身体の健康は
本当に似たような関係性にあると思います。
ハノワのパーパスは
「社会保障を支える人たちに経心両面の豊かさを」です。
この産業で働く人たちに経済的にも、
精神的にも豊かになって貰うことが社是です。
正直、労働者という立場よりも、
事業経営者という立場はリスクも伴いますが、
ご自身の手取りを増やす、
あるいは資産形成するという選択肢の観点では
優位であることは確かだと思います。
にも関わらず、間違った知識によって
手取りを増やせない、資産が形成できない、
人生の最後の最後に積み重ねた痛恨のミスで
老後資金を確保できない…などといった事案に
見舞われるのは勿体なさ過ぎます。
若い先生は、できればこれを機に、
少しずつでもいいので
決算書についての理解を深めて欲しいと思います。
例えば私は個人的に損益計算書は
美しいぐらいに関係者に対する感謝を
金額で示す書類だと思います。
例えば歯科医院なら上から順番に
引かれていく費用が
仕入れ原価=技工所、販管費=社員/大家/業者等、
金利=お金を貸してくれる銀行、
税金=政府、自治体等と、
誰一人としてこの事業を営む上で
欠かすことの出来ない人たちによって
支えられていることを、
見る度に再認識できるはずです。
結局、一番最後に請求してくる人に、
最高に報いようと思って頑張れば、
どう足掻いても関係する人たちから
愛される結末にしかならないように
思うんですけどね。
思いっきり納税して
みんなで豊かになりましょう。
株式会社HANOWA 代表取締役 新井翔平
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