こんにちは、ハノワの新井です。
10月にご利用頂いた全国およそ1,218医院の皆さま
ありがとうございます!
このお手紙は全国の
ハノワにご興味をお持ち頂いた
およそ6,000ほどの医療施設全てに
お送りしています。
【 秘伝のタレ 】
世間一般や医療介護業界では
あまりメジャーなテーマではありませんが、
ハノワのような会社を経営していると
震撼するようなニュースが先月ありました。
「メルカリハロの事業撤退」というものです。
フリマアプリのメルカリが
スポットバイトに参入を決めたのが
2024年のことでした。
そしておよそ1年半の運営の結果、
こりゃ新規事業としてやってても
旨みがないなと先月撤退を決めました。
このメルカリの
スポットバイト事業撤退の知らせを受け、
界隈では様々な敗因分析がなされました。
メルカリは
働く労働者を集めることは容易だったが、
彼ら彼女らが働く受け皿となる
事業所を開拓する営業力が乏しく、
ツーサイドプラットフォームの片側を
いつまでも立ち上げることができなかった。
などなどです。
私はハノワを立ち上げるにあたって
それこそ創業初期からタイミーの発信や情報は
一挙手一投足逃さず観察していたつもりです。
タイミーの強みを正確に表し、
メルカリの敗因に繋げている論評は
私の目からはほぼ見当たりませんでした。
ここでやっと本題です。
どんなビジネスでもやはり、
生き残るには、継続発展し続けるには、
厳しい競争を勝ち抜くには、
何か一つ外からは見えない、
秘伝のタレのような存在があります。
例えば歯科業界でも開業わずか数年で
売上50億円のような規模の
多店舗展開を成し遂げている
とある医療法人グループには、
独自の大量採用のメソッドのみならず、
合わなかった人材を適法に則って
僻地の診療所に転勤を命じて解雇に導く
出口戦略が存在すると聞きました。
前半の大量採用のメソッドまでなら、
割と周囲の人も認知することは多いと思います。
しかし、本質的にその医療法人グループの
成長の源泉となっているのは、
後半の適法な解雇システムであり、
こちらはほぼ表に出てくることはまずありません。
私が見るところ、
タイミーが有する秘伝のタレは、
雇用の受け皿となる大企業への営業力ではなく、
求人票の因数分解力だと思います。
飲食や物流などの
属人的で現場の阿吽の呼吸で成立している
ざっくりした求人票を、
タイミーの担当者が詳細を聞き出し、
どこからどこの業務であれば
スポットワークに
お願いすることができるか把握し、
その専用マニュアルにまで起こし切る。
その気が遠くなる作業を
全国各地でやりきったのでしょう。
翻って、先生の医院における
「秘伝のタレ」はなんでしょうか?
近隣に競合が現れても競争に勝ち切る、
模倣が難しい価値の源泉はなんでしょうか?
ハノワについてもそれはあります。
多くのスポットバイトサービスが
「人材不足の解消」にフォーカスしますが、
ハノワはそうではありません。
社会保障領域において、
最も欠乏している資源は人材ではなく、
「まともな労務環境」だと
本気で思っています。
人材が足りないのではなく、
まともな労務環境が少ないが故に、
毎年どれだけ新卒人材が入って来ても、
穴の空いたバケツのように
流出を続けてしまうと考えています。
なので、本当に求められるのは
事業所の労務環境の改善と生産性の向上であり、
それが叶わないのであれば淘汰もやむなしです。
そうやって新陳代謝が加速することによって、
本当にこの業界に人材が定着する土壌を
作ることをやるべきです。
その思想から、労働者の側に
時給決定と勤務時間決定の自由を
付与していることが、
我々の秘伝のタレだと思っています。
同じ今を生きる雇用主の方々からは
批判を受けるかも知れません。
しかし未来にこの市場に関わる
全ての人たちの為、
「社会保障を支える人たちに
経心両面の豊かさを」
というパーパスに向かって、
やるべきことをやって参ります。
先生の医院の「秘伝のタレ」を考える
きっかけになれば幸いです。
株式会社HANOWA 代表取締役 新井翔平
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