スタッフが急遽休むことになって、アポイントメントをキャンセルしないといけない…
やむを得ず、そういった決断をしたことはありますか?
特に、少人数で運営する歯科医院だと、スタッフ1名の欠員が、歯科医院運営に大きな影響を及ぼしかねません。
今回インタビューさせていただいたのは、京都で30年近く、地域に根差した診療を続けている『あらがね歯科診療所』の荒金先生です。
コロナ禍を経て「スタッフの数に合わせてアポイントを取る」という運営方針に切り替えました。
という荒金先生ですが、それでもスタッフやご家族の急病、有給取得などで人手不足になることがあるそうです。
そんなときでも気持ちに余裕を持っていられるのはハノワがあるから。
有給取得率100%のあらがね歯科診療所ではどのようにハノワを活用しているのか、また活用するうえで大切にされているポイントなどについてお伺いしました。
- スタッフが休まないか、毎日ヒヤヒヤしている…
- スタッフが有給を取りやすい環境を作ってあげたい!
そんな悩みをお持ちの院長先生にとって、参考になるポイントがいくつもあるかと思います。
ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。
院長先生プロフィール
荒金 高正 先生
あらがね歯科診療所(京都府京都市西京区)院長
患者様が相談しやすい雰囲気づくり、丁寧なコミュニケーション、十分なご説明をモットーに、地域に貢献できるような診療を大切にしている。障害者歯科診療にも力を入れており、歯科医院運営の傍ら、京都府にある障害者センターにて定期的に勤務している。
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■ 経歴
1990年 大阪歯科大学 卒業
1990~1993年 足立歯科 勤務
1990~1995年 小川歯科 勤務
1993~1995年 河野歯科 勤務
1995~1997年 藤田歯科 勤務
1997年 あらがね歯科診療所 開業
■ 資格・所属団体
歯科医師
一般社団法人日本障害者歯科学会「認定医」
日本スポーツ協会公認スポーツデンティスト
■所属団体
京都歯科医療技術専門学校臨床施設
歯科衛生士・インタビュアーのわだやんです!
『常勤の歯科衛生士』という働き方に息苦しさを感じていたときにハノワと出会いました。
ハノワでの勤務を通して、「こんな働き方もあっていいんだ!」「様々な働き方の選択肢があるんだ!」と心が救われたことを覚えています。
- 「歯科衛生士だから、ひとつの医院で長く働かなければいけない」と自分を縛らずに、もっと“自分らしい人生”を叶える人を増やしたい。
- ハノワを通して自己実現に近づく歯科医療従事者のリアルな声を、1人でも多くの人に届けたい。
そんな想いでインタビューに取り組んでいます!
あらがね歯科診療所について
最初に、あらがね歯科診療所の理念やコンセプトについてお聞かせください。
理念というほどではありませんが、最も大切にしているのは『地域に貢献すること』です。
歯科医院の中に閉じこもることなく、できるだけ保健所の仕事など地域に出て活動することを心がけています。
あと、障害者歯科のセンターの勤務医もしていて、市民や府民の役に立てるようにがんばっています。
障害者歯科に取り組まれるようになったのは、何かきっかけがあったのですか?
歯科医師会の先輩からお誘いがあったのがきっかけです。
障害者歯科に取り組むようになり、障害をお持ちの患者さんが『治療のファーストステップ』として、うちを選んでいただける機会が増えたと感じています。
患者さんと接するうえで、心がけていることはありますか?
患者さんに対して、誠実に接することです。
たとえば、意図しないミスが発生した場合、ミスを隠さず、素直に伝えることを大切にしています。患者さんに言わずにいたことが後からわかると、大事になることがありますから。
スタッフや歯科衛生士学校から来られる学生さんにも同じように接していて、「ミスの大小に関わらず必ず報告してください」ということを普段から話していますね。
ミスを隠すのは歯科医院の環境として良くないと思いますし『風通しの良い歯科医院環境』に繋がると考えているので、「ちょっとしたことでも怒らないから報告してほしい」って伝えています。
ハノワを使おうと思った理由
現在のスタッフ構成を教えてください。
今は、歯科衛生士3名、受付兼助手1名の4名体制で運営しています。
どういったきっかけで、ハノワを利用されたのですか?
ハノワを知った当初は、京都でハノワに登録している歯科医院、歯科衛生士が少なかったんです。
それで「早く始めた方が利益享受できるかな?まずは、どんなものか試してみよう!」と思いまして…。
実際に利用し始めたのは、その頃スタッフが1人退職したのがきっかけです。
他のスタッフに「ハノワを使って1人来てもらったら、準備とか片付けも余裕を持ってできるようになるし」と話して、使い始めました。
常勤スタッフの採用という選択肢もあったかと思います。
そんななか、ハノワを使ってみようと思われたのは、何か理由があったのですか?
このご時世、次のスタッフがすぐに決まるということはないので。
スタッフ採用と並行して、採用が決まるまでの期間でハノワを活用した、という感じです。
ハノワの活用方法
現在は、どのような場面でハノワを使っていらっしゃいますか?
スタッフが有給を取る日に来てもらうことが多いですね。
自院の特徴として、『有給の取得率100%』、『好きな日に有給が取れる』というのを掲げているので、それを実現するためにハノワを活用させてもらっています。
素晴らしいですね!ハノワを使う前も、スタッフさんは有給を取れていたのですか?
有給は取れていましたが、ハノワを活用してから、さらに柔軟に対応できるようになったと感じます。
ハノワで依頼をされる際に、意識されていることがあれば教えてください。
うちは担当制を取っているため、できるだけ同じ方に来ていただきたいなという思いはあります。
自院の雰囲気やスタッフのことを分かってくださっていれば、一から教えなくても良いですからね。
あと、約束を守ることも大切にしています。
たとえば、19時までの勤務をお願いしていたのに、急遽18時半の患者さんのアポがキャンセルになった場合でも、当初の約束通り、19時までの時給をお支払いしています。
ハノワのパートナー歯科衛生士に対しても、すごく真摯に向き合われていることが伝わってきます!
ハノワを使う前、不安に感じられた点はありますか?
当たり前かもしれませんが、どの程度のレベルの、どんな性格の方が来てくれるか分からないといった不安はありましたね。
ですが、実際に使ってみると、そういった不安は気にならなくなったというのが正直なところです。
ハノワの魅力
ハノワのどういったところに、魅力を感じてくださっていますか?
①気持ちの余裕が生まれた
ハノワを使うようになって、気持ちの余裕ができましたね。
たとえば、スタッフのお子さんが熱を出して急遽お休みすることになった場合、自院のスタッフだけでやりくりするのがどうしても難しいことがあります。
そんなとき、過去に来ていただいたハノワのパートナー歯科衛生士さんにメッセージを送れば、来ていただける。
自院以外で、他に助けてくれる方がいるという安心感は、非常に大きな支えとなっています。
②「初めまして」でも不安が少ない
初めての場所で仕事をすることに慣れているパートナー歯科衛生士が多い、と感じています。
常勤やパートで新しい方を雇った際の「この方はどんな感じだろう?」と探る感じがあまりないんですよね。
ハノワを使う前に懸念されていた「どんな人が来るんだろう…」といった不安は、もう解消されましたか?
今はないですね。
なかには、ハノワで登録したばかりで経歴を詳しく書いてない方からメッセージが来ることもあるんですが、そういうときは「もう少し経歴を詳しく書くと、他の歯科医院からもオファーがあるかもしれませんよ」とアドバイスしてます。
それは直接お伝えされているのですか?
パートナー歯科衛生士に来てもらったときは、まずお互いのことを知る時間を設けるので、そのタイミングで直接お話ししています。
ありがたいことに、ハノワのパートナー歯科衛生士同士の口コミで当診療所を知って来てくださることもあって。
だからこそ、来てくださる方としっかりコミュニケーションを取ることを大切にしています。
ハノワを使っていて困ったこと
ハノワを使っていて、困ったなと感じたことはありますか?
「働きたい」とメッセージをくれた方が、たまたま同じ区内の歯科医院に勤務されているスタッフさんだったことがありまして…。
その歯科医院の先生とは会合でお会いする機会もありますし、お互いの患者さんの情報が流れたりすると困るな、と思ったことがあります。
先生やそのスタッフさんにも迷惑をかけてしまうかもしれないと思い、そのときは勤務をお断りさせていただきました。
ということは、現状ハノワで来てくださっているパートナー歯科衛生士は、遠方の方が多いということでしょうか?
たまたまですが、遠方の方が多いですね。
ハノワで勤務されることをご自身が勤務する歯科医院に伝えていない可能性もあると思うので…。
あくまでも私の方針ではありますが、近隣の歯科医院やスタッフにご迷惑がかからないよう、あらゆるケースを想定しながら活用しています。
ハノワはこんな歯科医院にオススメ
ハノワはどんな歯科医院にオススメだと思いますか?
うちと同じような小規模歯科医院にとって、スタッフが足りない日や曜日にスポットでお願いできるというのは、大きな助けになると思います。
自院だけでまかない続けるというのは、なかなか難しいですからね。
20人いるスタッフが19人になるのと、もともと3人のスタッフが2人になるのとでは、まったく違うので。
今後のハノワ活用について
今後、ハノワをどのように使っていきたいですか?
これまで通り、スタッフの有給取得や急な休みなど、人員がどうしても足りなくなったときの頼れる存在として活用していきたいです。
ハノワには歯科医師のマッチングもありますが、これまでに検討されたことはありますか?
今のところないですね。自分が行ってみたいというのはありますが(笑)
勤務医時代から今まで病気で休んだことが1度もないんです。
なので、その際はぜひ検討できたらと思います。
編集後記
地域に貢献したいという思いと、患者さんやスタッフへの誠実な対応を大切にしながら、30年近く歯科医院運営を続けてこられた荒金先生。
ハノワを活用しながら、風通しの良い環境を作り上げようと、現在も奮闘され続けている姿勢がとても印象的でした。
ハノワを通じて得られた「気持ちの余裕」が、地域に貢献し続けるという理念を体現するうえで、わずかながらでも心の支えになっているのであれば幸いです。
『困ったとき、助けてくれるサポーターがいる』
それだけで、どれだけ多くの院長先生の心が救われるでしょうか。
これまで頭を抱えていた「人員確保」や「既存スタッフの働きやすい環境の実現」を叶える1つの選択肢として、ぜひご活用いただけると嬉しいです。
※2024年6月インタビュー時点の情報です。