「正社員が確保できない…」悩みを戦略に変えた歯科医院の工夫とは?ハノワによって創出する新しい採用の形

「正社員が確保できない…」悩みを戦略に変えた歯科医院の工夫とは?ハノワによって創出する新しい採用の形

患者さんは来てくださるのに、スタッフが採用できない

地方の歯科医院が直面する、深刻な課題です。

神奈川県の湯河原町にある室伏歯科医院も、この課題に長年悩まされていました。

高齢化率が高く患者数は多いのに、歯科衛生士の確保ができない

その状況を変えたのが、ハノワとの出会いでした。

今回は、院長の室伏昭宏先生と、人事・採用を担当する奥様の室伏晃子さんに、ハノワの活用を通じて見えてきた新しい採用戦略と、それがもたらした変化についてお伺いしました。

目次

経営者プロフィール

室伏 昭宏 先生
室伏歯科医院(神奈川県 湯河原町)院長

室伏歯科医院 院長。父が歯科医師、祖母が内科・小児科医という医療の家系に生まれ、大学病院の補綴科での勤務経験を経て開業。患者さんのニーズや経済状況に合わせたオーダーメイドの治療を提供することを基本としている。高齢者層に寄り添った補綴治療を得意分野としており、入れ歯治療で他院では満足いかなかった患者さんからも高い評価を受けている。

■ 経歴

日本大学歯学部卒業
日本大学歯科附属病院クラウン・ブリッジ科勤務
三島市みうら歯科医院勤務


室伏 晃子 さん
室伏歯科医院(神奈川県 湯河原町)経営人事担当

外資系証券会社株式調査部にて企業分析に10年携わる。結婚出産を経て歯科業界を知るため、歯科衛生士資格を取得。将来は観光地のメリットを活かして歯科のインバウンドのメディカルツーリズムを画策中。

■ 経歴

聖心女子大学文学部外国文学科卒業
イギリスウエストミンスター大学留学

インタビュアー紹介 

インタビューライターのじょんじょんです!

人の言葉の奥にある“本質”に触れる瞬間が好きで、“聴く・引き出す”を軸に、会社員からライターとして独立しました。

私自身、働き方に悩み、選択肢が見えず立ち止まっていた時期があります。だからこそ、一人ひとりの声を丁寧に言葉にし、「自分の選択で、未来は変えられる」というメッセージを届けたいと考えています。

現場のリアルな声と医院の想いをつなぎ、より良い選択につながるきっかけを届けていきたいです。

室伏歯科医院について

じょんじょん

まず、室伏歯科医院の理念やコンセプトについて教えてください。

室伏先生

先代の内科医の祖母、歯科医師の父が湯河原町の地域医療の礎を築いてくれました。自分の代ではさらにステップアップを目指して、患者さんの悩みや生活スタイルに合わせたオーダーメイドの治療を安心安全に提供することを心がけています。

室伏先生

最新治療を提供するだけでなく、患者さんの価値観や経済状況に寄り添いながら、専門家として治療を施すことが重要だと考えています。

室伏歯科医院外観
院内の様子
じょんじょん

室伏歯科医院のホームページには「やさしい、痛くない、頼れる、安心できるお口のホームドクター」とありました。

室伏先生

そうですね。2016年に開業した際に、幅広く受け入れてもらえるように医院のコンセプトとして掲げました。

それから10年経ち、現在は地域の特性も見えてきて。うちの地域は高齢化率が非常に高い。だからこそ、今は高齢者層を意識した補綴治療をメインにしていこうと考えています

院長の治療の様子
根管治療専門医による治療の様子

ハノワを使い始めたきっかけ

じょんじょん

ハノワはどのような経緯で使い始めたのですか?

晃子さん

今はパートナー歯科衛生士に来てもらっていますが、パートナー歯科医師とのマッチングが最初でした。

晃子さん

ある日、長く勤めてくれていたパートの歯科衛生士と院長が、意見の食い違いで言い合いになってしまって。

歯科衛生士が「辞めます」とまで言い出す状況になったんです。

晃子さん

これは困ったことになったと思い、私がその歯科衛生士と腹を割って話をして、結果的にいい関係に落ち着いたのですが…。

その話し合いのなかで、「院長、疲れているんじゃないですか?」と歯科衛生士から指摘されたんです。

晃子さん

「例えば矯正医のように、月に何回か来てくれるスポットの歯科医師を雇ってみたらどうですか?」という提案をもらい、探してみることに。

じょんじょん

それまで歯科医師を雇うことを考えたことはなかったのですか?

晃子さん

そうですね。

大学病院時代の後輩の方々も皆さん開業しているので、なかなか難しいと思っていました。

晃子さん

しかし「そんな都合良く一時的に歯科医師に来てもらうなんて無理だろう」と思いながらも探していたときにハノワを知って。

最初は登録を進めるのが面倒で途中で放置していたんですが、いつの間にかページが出来上がっていたんです。

じょんじょん

登録をしてページの作成が途中で止まっている歯科医院については、ホームページから得られる情報でページの作成をサポートさせていただいているんです。

晃子さん

そうだったんですね。

ページができたなら試してみようかな、と思って「午前9時から12時に勤務できる歯科医師募集」という形で出してみたんです。

じょんじょん

早速利用し始めたんですね。
反応はどうでしたか?

晃子さん

募集を出したあと買い物に出かけたんですが、その最中に「働かせてください」というメッセージが来たんですよ!

すぐに反応がきて驚きました。

晃子さん

しかも、そのパートナー歯科医師がすごく優秀な方で。

それまでの「歯科医師は常勤でないと難しい」という固定観念が覆りましたね。初日で3時間しっかり働いてくださったのには驚きました。

室伏先生

そのときに感じたのが、「自分じゃなくても回るんだ」という気づきでした。

それまで「この医院は自分がいないと回らない」という自負があったんですが、その呪縛から解放されたんです。すごく気持ちが楽になりました

ハノワの魅力

じょんじょん

ハノワの一番の魅力は何だと感じていますか?

晃子さん

私自身が歯科衛生士の資格を取って、いろんな歯科医院の研修を受けるなかで感じたのは、「当院の歯科衛生士のレベルはもっと上げられる」ということでした。でも、経営者の立場からそれを伝えるのって難しいんですよね。

晃子さん

それが、ハノワを通じてパートナー歯科衛生士の方々に来ていただいて一緒に働くうちに「私はもっとできる」「もっと頑張りたい」と、スタッフ自身が自ら気づいていったんです。

晃子さん

新しい風を常に入れることによって、自分たちに足りない部分を言葉にしなくても気づく。

だから積極的に仕事を取りに行ったり、アシストが上手くなったりという変化が生まれます

これが一番の魅力だと思います。

じょんじょん

さまざまな気づきがスタッフのスキルアップにもつながったということですね。

室伏先生

はい。
ハノワを利用してスポット勤務の歯科衛生士に来てもらうことで、さまざまな予防の考え方が吸収できます。

歯科医院としても成長できて、治療内容もブラッシュアップできていると感じています。

パートナー歯科衛生士のリピートを増やすコツ

じょんじょん

実際にハノワを使うなかで工夫されていることはありますか?

晃子さん

スポットで働くのが初めてというパートナー歯科衛生士も安心して働けるように、いろいろ工夫しています。

例えば「スクラブを忘れてきてしまった」という方に対して、怒るのではなく「大丈夫だよ」と、こちらで用意してあるスクラブを使ってもらっています。

晃子さん

あと、ロッカーもハノワ用のものを用意しています。

「ここはあなたのロッカーですよ」というウェルカムな空気を出すことで、「私、ここにいていいんだ」という気持ちになってくれるんです。

晃子さん

スポットで来てくれた方々は「今日の勤務で良かったのかな」と不安だと思うんです。

なので、勤務が終わった後に必ず「今後も一緒に働きたいからよろしくお願いします」という言葉をかけています。

一言添えることで、「また来ていいんだ」って感じてくれるのではないかな、と思っています。

じょんじょん

室伏歯科医院は300回以上もマッチングされてますよね!
※2025年12月時点

晃子さん

実は、最初はマッチング回数が多いことを「正社員が取れない歯科医院だ」と言っているみたいで気にしていたんですよ。

晃子さん

でも、今はマッチング回数が多いことをアピールポイントだと捉えています。

初めて来てくれたパートナー歯科衛生士には「うちはマッチング回数が多くて初めての方もたくさん来てくれているから、安心して働いてね」とお声がけしています。

ハノワはこんな歯科医院におすすめ

じょんじょん

人事担当の晃子さんから見て、ハノワはどんな歯科医院におすすめだと思いますか?

晃子さん

実際、歯が悪くなるのって、65歳を超えてからのほうが多いんですよね。その65歳以上の方が多い地域って、田舎なんですよ。

晃子さん

都心や歯科衛生士学校があるエリアだと、高齢の方が少ないので患者さんも少ない。そのため歯科衛生士は余っている傾向があります。

しかし、当院のある湯河原のような地域だと高齢の方が多いので患者さんは多いんですが、働いてくれる歯科衛生士が見つからない

晃子さん

そこでハノワを使えば人材が余っているエリアから歯科衛生士に来てもらえるんですよ。

たとえば茅ヶ崎から湯河原まで、電車で45分くらいの距離でも「週に1回くらいなら来てもいいですよ」という方はいらっしゃいます。

都会では予防ができるのに、田舎に行くと予防ができないというのは医療格差につながります。ハノワにはそれを中和する公益性があると思うんです。

晃子さん

世の中には「患者さんが来ないから」と悩んでいる先生たちがいる一方で、うちのように「患者さんはいるのにスタッフが足りない」という悩みを抱えている医院もある。

そういう医院にこそ、ハノワはおすすめしたいです。

今後のビジョン

じょんじょん

これからハノワをどのように活用していきたいですか?

室伏先生

毎週木曜日が休診なのですが、そこをメインテナンスの日にしようと考えています。

ハノワを通じてプロフェッショナルな技術を持つパートナー歯科衛生士に来てもらい、予防に対する患者さんの意識を高めていきたい。そうすることで、歯科医院としてさらに飛躍できるんじゃないかと期待しています。

晃子さん

これから人材が足りてくるかもしれませんが、歯科医院に新しい風を入れるために、今後もハノワは活用していきたいですね。

晃子さん

それと、マッチング回数をもっと増やしていきたいんです。

マッチング回数が一定数を超えたくらいから、パートナーさんの方から「勤務したいです」という声がかかるようになったんです。

ハノワのマッチング回数を増やすことは、広告戦略としても成り立つんだなって気づきました。

編集後記

「患者さんは来るのに、スタッフが採用できない」という地方の歯科医院が直面する課題に共感された院長は多いのではないでしょうか。

室伏歯科医院のご夫妻が見つけたのは、その課題を「戦略」に変える視点でした。

採用できないから工夫する。
スタッフに寄り添う。
新しい風を入れる。

そうすることで、チーム全体のレベルが上がり、患者さんへの提供価値も高まる。

ハノワは、好循環を生み出すための触媒となっていました。

『歯科衛生士を雇う=正社員』という考えにとらわれない柔軟な姿勢は、歯科医院の人材不足を解決する鍵になるかもしれません。

「働いてくれる正社員が見つからない」と諦める前に、一度ハノワを試してみませんか?

※2025年10月インタビュー時点の情報です。

「正社員が確保できない…」悩みを戦略に変えた歯科医院の工夫とは?ハノワによって創出する新しい採用の形

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