新しくスタッフを雇っても
すぐに辞めてしまう
このような悩みを抱える歯科院長は
少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?
そして、
退職の原因の多くは人間関係。
人間関係にもいろいろありますが
先輩スタッフが退職の原因であるとき
院長であるあなたは
どのように対処しますか?
ただでさえ人手不足なので、
これ以上波風立てて
辞めるスタッフが出ないように
見て見ぬふりをすることもあるでしょう。
中には、
院長が主任の歯科衛生士に逆らえない
というケースもあるかもしれません。
先日、こんなお話がありました。
求人に高いお金を払ってようやく採用できても、新人がすぐに辞めてしまう。
毎回新しく新人の歯科衛生士を雇うことになったときに、ハローワークをはじめ、求人サイトなどで募集をかけて雇用するのですが、2週間ほどで辞めてしまう人が多く、中には3日間勤務しただけで辞めた人もいます。
その原因はリーダーにあることはわかっているのですが、仕事も良くできるスタッフなので辞められては困るし、どのように伝えればいいのかわからず教育方法にやきもきしています。
このような状況の歯科医院は
結構あると思います。
そこで今回は、
主任や長くいるスタッフが
新人を辞めさせてしまうときの対処法を
お伝えしたいと思います。
1番の問題は、新人への教育体制が整ってないこと
新人がすぐに辞めてしまうとき
一番悪いのはその原因である
主任や先輩スタッフのように見えます。
しかし、もっと大きな問題点は
院長がはっきりと指示を出さないこと
にあるのです。
- 新人教育に関しての規則がない
- 新人教育の制度がない
- 新人教育がスタッフ任せ
このような歯科医院は
まず新人教育のルール(制度)を作ることが
新人が定着するために必要です。
新人教育制度作りで気をつける4つのこと
新人教育制度を新たに作るときには
気をつける点がいくつかあります。
①具体的であること
新人スタッフを教育するときは
その内容を明確にしておきましょう。
- 教える内容
- 教える範囲
- 教える方法
など、
具体的に決めておくことで
教える先輩スタッフの主観ではなく
医院としての教育制度であることが
教える側、教えられる側の両方に
理解してもらえます。
②使用用語を統一する
指導する主任や先輩スタッフが複数いる場合、
教える人によって言い方が変わってしまうと
指導の内容が新人スタッフに
うまく伝わりません。
常に伝える言葉の意味を明確にして、
誰に教わってもきちんと理解できる指導をする
ことが望ましいです。
③評価基準を明確にする
新人指導に関する評価基準を明確にすることは
新人スタッフと、先輩スタッフの両方に
メリットがあります。
新人スタッフ | やる気が出る ステップアップしている実感が得られる |
指導する先輩スタッフ | 指導計画が立てやすい 指導できていることが実感できる |
④必要に応じて修正する
新人教育制度は、
一度作って終わりではありません。
常にブラッシュアップして
修正をしていくことが大切です。
例えば
100人のうち1人ができないのであれば
それは本人に責任があるかもしれません。
しかし
10人のうち2人ができないのであれば
それは教育制度に問題があると言えます。
10人中2人が
仕事ができないようであれば
新人教育制度の改善が必要です。
大事なのは意識改革ではなく行動を変える行動改革です。
多くの人は、
先に意識改革を考えようとします。
しかし、
行動を変える目的で
人の意識を変えるというのは
簡単なことではありません。
人の行動を変えたいときは、
どのように行動すればいいのか
具体的に決めることから
始めましょう。
新人教育の中では
道徳的表現はなるべく避けるのが
ベターです。
- 早く
- ちゃんと
- きちんと
- 丁寧に
- 綺麗に
- できるだけ
- テキパキと
- 心を込めて
- ちょっと
など、
一般的によく使われる言葉ですが
使う人の主観になってしまうので、
新人教育では、より具体的に伝えるほうが良い
と言われています。
例えば
「早く」「できるだけ」「ちょっと」
といった言葉よりも、
実際のやり方や時間などを具体的に示す
ほうが伝わります。
「ちゃんと」「きちんと」「丁寧に」「綺麗に」
と言いたい場合は、
どのような状態にして欲しいのかを説明
しましょう。
「テキパキと」「心を込めて」
というのは
どのような行動を指すのか
医院としての考えを明確に示すことが大切です。
全てにおいて
行動の中身を決定しておくことは
新人教育制度では必要なことです。
行動できなければ教育にはなりません。
ここまで決定できれば
スタッフがすぐに辞めるということは
なくなっていくでしょう。