歯科スタッフの接遇マナー研修は本当に必要なのか?患者さん対応で大切なこととは?

カウンセリングをする女性医療従事者

歯科スタッフにも接遇マナーは必要だ!

と訴える接遇講師は多いです。

その結果、
歯科経営にも接遇研修を導入するところが
多少増えてきているような気がします。

しかし、
この接遇マナー
患者さんのことを考えたものではなく、
患者さんを無視した一方的な自己満足のため
のものになっていたり
過剰な接遇マナーによって生産性を損ねる結果
になっている可能性もあるのではないか——

と感じています。

そこで今回は批判も覚悟で
歯科スタッフには接遇マナー研修は必要ない
という理由と、
患者さんへの対応で大切なこと
お伝えしたいと思います。

目次

歯科スタッフに接遇マナー研修は必要なのか?

最初に結論から申しますと、
接遇マナー研修は
無駄な作業を増やす上に
生産性を下げてしまうので、
患者さんの満足度は上がらない
と思っています。

そもそもですが、
接遇の必要性を訴えているのは
接遇マナー講師しかいませんよね。

ですが、
TVなどで接遇マナー講師が
接遇マナーの必要性を声高に訴えるので
医療の現場でも必要なのでは?
と思ってしまう人も多いのではないでしょうか。

はっきり言ってしまいますが、
歯科医院の現場では
接遇マナー研修で学ぶような、
接遇のやり方を知る必要はありません。

その理由を
これからお伝えしていきたいと思います。

最近は
医療接遇」という言葉が登場し、
医療も患者さんに対して
「おもてなし」の心を大切にしましょう

という風潮があります。

では、
もてなす」とはどんな意味なのでしょう。

もてなすとは、
心をこめて客の世話をする。
という意味です。

これを歯科スタッフに当てはめると
患者さんの困りごとに対して、
心を込めて治療やメインテナンスを行う
ということになると思います。

しかし、
世にある接遇マナー講師などは、
そこではなく、
主観的なマナーの押し付け
行っているように見えてしまいます。

あるマナー講師による
研修の一部をご紹介しましょう。

歯科スタッフがつけているエプロンの結び目は、常に綺麗にしていなくてはいけません
エプロンの結び目が綺麗なスタッフと汚いスタッフでは、患者さんはどちらにクリーニングなどを依頼したいと思うでしょうか?


おそらくその方に研修を受けた歯科医院は
「エプロンの結び方を綺麗にする」
ということに大切な時間を費やすのでしょう。

しかし考えてみてください。
エプロンの結び目に時間をかけて、
チェアーの稼働率が上がりますか?

患者さんが
自分の困りごとが解決した!
おもてなしの高い歯科医院だ!
と思うでしょうか?

それなら、
結ばないエプロンを導入した方が
問題は一瞬で解決します。

そんなことをするくらいなら、
スケーリングの研修を行って
スキルアップを図った方が
よっぽど患者さんの為になる
のでは
ないでしょうか。

このように、
マナー講師が主観で考える
謎のマナーを一方的に押し付けられると、
生産性を大きく下げることに
つながってしまうのです。

歯科医院で価値が発生する時はおもてなしではない

歯科医院やスタッフが患者さんに
最も価値を感じてもらえる時とは
どんな時でしょうか。

  • 丁寧な言葉づかい?
  • お辞儀の角度?
  • 口角が常に上がった笑顔?

違いますよね。

患者さんが1番価値を感じるのは、
自分の歯に関する問題が解決した時や、
歯に関する不安を理解してもらえて、
納得して治療が完遂した時

ではないでしょうか。

つまり、
おもてなしの意味を間違えた
接遇研修は必要ない

と言うことなのです。

歯科医院、スタッフが
大切にすべきなのは

  • 患者さんの話をしっかり聞く
  • 患者さんの不安を理解する
  • 患者さんの願望をくみ取る

つまり、
患者さんと同じ立場に立って
理解する
ことが
マナーの使い方を学ぶよりも
重要だと思います。

患者さんへの応対で大切なこと

もちろん、
最低限の当たり前のマナーは
必要です。

例えば…

  • 清潔感がある
  • 口臭が気にならない
  • 名札が見える
  • 丁寧語を使う
  • ぶっきらぼうな言い方をしない
  • 無愛想な対応をしない

そのほか、
自分が患者さんの立場で考えて
不快に感じることはNG
です。

当たり前を当たり前にやっていれば
患者さんが気にすることはありません。

それよりも、
患者さんが不満を持つケースは、
カウンセリングの内容と治療が異なっていたり、
患者さんの話をちゃんと聞かずに
勝手な決めつけで話を遮ってしまったり、
患者さんが相談できない空気感があることです。

接遇マナー研修以上に必要なことは、
院内の人間関係を円滑にし、
笑顔で働ける環境があること

だと思います。

当たり前のルールを設定するだけで、
過剰な接遇マナーは必要ありません。

接遇マナーにこだわるあまり
歯科スタッフの生産性が下がってしまっては
本末転倒
です。

それならば
歯科スタッフの技術の向上や
オペレーションの改善
に力を入れた方が
患者さんにとっての良い歯科医院になる
のではないでしょうか。

ハノワでは
歯科スタッフ、院長双方が
働きやすい環境になるお手伝いをしています。

カウンセリングをする女性医療従事者

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