歯科スタッフ採用は給料アップを考えないと集まらないのか?歯科衛生士採用の考え方

歯科スタッフ採用は給料アップを考えないと集まらないのか?歯科衛生士採用の考え方

歯科衛生士や歯科スタッフは人手不足もあり、
どの歯科医院も
優秀なスタッフ、辞めないスタッフ
を採用するためには、
今まで以上の時給のアップも
考えなくてはいけない

と思っている医院も多いかもしれません。

実際に最低賃金は上昇し続け、
地域のライバル医院の採用時給などを参考に
「うちもやっぱり時給を上げないと
 採用は厳しいのかな?」
と考えている院長も
多いのではないでしょうか?

しかし、人件費の大幅なアップは
利益の圧迫にも繋がってくるので、
経営状況を見ながら
人件費を考えていかなくてはいけません。

その中で、
うちの医院は1スタッフあたりにかけられる
人件費はどれくらいなのか?

をなんとなく決めている院長も
いるかもしれません。

「周りの水準に合わせて
 うちも給料を上げないと
 人は集まらないのですかね?」

と相談されることもあります。

実際に給料をアップしても、
それ以上の利益を得られているのでしたら
問題ありませんが、
もし会社のお金を把握できていなければ、
どんぶり経営になってしまう可能性もあります。

確かに給料は働く側にとって
そこで働く大きな選択肢になり
重要な項目でもあるのですが、
それ以外でもアピールできるポイントは
十分にあります。

そこで、この記事では、
あなたの院で適正な人件費の考え方と
給料アップ以外で採用できるポイント

お伝えしたいと思います。

目次

歯科経営での適正な人件費の分配率とは?

歯科経営に限らずなのですが、
適正な人件費はどの業種でもあります。

それは
周りの相場などで考えるのではなく、
人件費として提示できる金額は
医院の利益からとなります。

その利益の中から
「人件費をいくらまでなら出せるのか?」
を考えないといけないので、
まずは自分の医院のお金の流れを
明確に把握する必要があります

まず最初にお伝えしますが、
使えるお金は全て適正分配率があります。

人件費で使える分配率は
利益の38%まで
です。

例えば、

患者さん1名の
客単価(保険診療の場合)を
5000円とします。

5000円×25名(歯科医院の平均客数)×月22日稼働

だった場合は、
月商2,750,000円です。

細かな項目があるのですが、
ざっくり説明しますと
ここから38%が人件費に使えます。

275万円の38%は1,045,000円です。

ここから
院長、スタッフの人件費を確保する
という計算です。

この売上で
1,045,000円以上の人件費を使ってしまっていたら
赤字が続いてしまう可能性が出てきます。

人件費の分配率は上げられないの?

38%というのは、
適正な人件費を支払い
赤字にならない経営をしていくためには
重要な数字なのですが、
うまく調整すれば
この分配率は変動させることができます

分配率は
家賃や営業(利潤)管理、広告などの
分配率もあるので、
そこが抑えられるのでしたら
38%よりも上げることが可能なので、
あくまで適正な分配率して考えてください。

38%以上人件費を上げたければ、
広告費を抑える、管理費を下げるなど
他を下げる。

もしくは、
さらに利益を上げるということが
必要になります。

そのバランスは、

  • 営業(利潤)分配率 20%
  • 家賃不動産などの分配率 18%
  • 人件費などで使える分配率 38%
  • 管理分配率(管理費)18%
  • 広告販促分配率 6%

という計算となります。

この記事では細かくお伝えしませんが、
あくまでベースとなる分配率が上記となります。

歯科衛生士やスタッフは基本給や時給アップしないと獲得できないのか?

確かに基本給や時給を
よその医院より高く設定すれば
スタッフ獲得はできると思います。

ですがそれでは、
既存で働いてくれているスタッフも
同じ水準に引き上げる必要が出てくるでしょう。

それを考えたら、
「本当はそうしたいけど
 経営を考えたときに
 なかなかできることではない。」
と感じることでしょう。

報酬だけがスタッフ獲得の手段
と考えた時には、
業績給のアップなどで
報酬面のアピールをしても
メッセージは弱く伝わりにくいですよね。

ではどうすればいいのか?

それは、
報酬以外の働くメリットを考えることです。

歯科衛生士さんを含めて
働くスタッフには
報酬だけではない不満もあります

実は、働くスタッフは
報酬だけで決めていません。

離職の1番の不満、
N0.1は人間関係です。

安心、安全で
働きやすい職場作りをして、
その働きやすさをアピールすること

院長が
突出したスキルを持っている場合には、
レベルの高い診療を間近で見られるので
勉強できるという
メリットもあります。

それ以外では、例えば、

  • 医院負担で研修に参加できる制度があるとか、
  • 患者さんの属性が良い
    (クレームもなくコミュニケーションがとりやすい)
  • 育成システムがきちんとある

なども働く上でのメリットになります。

また、ハノワを活用するのでしたら、

  • スポットで働ける
  • 複数の医院を掛け持ちもできる

なども
働く側に選んでもらえる基準なります。

あなたの医院でスタッフ獲得する際に、
働く側が感じる不満や不安を減らすことが
報酬だけではなく働く価値に繋がります

もし、
「報酬を上げないとスタッフ獲得できないのか?」
とお考えの医院さんは、
この辺を考えてみるといいかもしれません。

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