「求人を出しているのに応募が来ない」
「面接してもなかなか採用につながらない」
「やっと採用できても長続きしない」
歯科医院の採用について話を聞くと、
こうした悩みは珍しくありません。
そして多くの院長が、
同じ言葉を口にします。
いいスタッフが見つからない
もちろん、採用市場が厳しくなっているのは事実です。
歯科医療従事者の不足は以前から続いていますし、
働く側の価値観も変化しています。
ただその一方で、
同じ地域でも継続的に採用できている歯科医院があるのも
事実です。
その差は何なのでしょうか。
給与でしょうか。
立地でしょうか。
福利厚生でしょうか。
もちろん、それらも大切です。
ただ実際には、もっと前の段階で起きている問題があります。
それは求める側の認識です。
採用がうまくいかない歯科医院ほど、
意外な落とし穴にはまっていることが
少なくありません。
求める人物像が曖昧になっていませんか?
院長が求める人物像を聞くと、
よく出てくる言葉があります。
- 明るい人
- 協調性がある人
- 気遣いができる人
- やる気がある人
もちろん、どれも間違ってはいません。
ただ問題は、全部欲しくなることです。
さらに、
- 即戦力がいい
- 人間関係も良好にできる人がいい
- 患者さん対応も上手な人がいい
- 長く働いてくれる人がいい
と条件が増えていきます。
すると、
求める人物像が少しずつぼやけていきます。
考えてみると当然です。
完璧な人材はほとんど存在しません。
にもかかわらず、
無意識に「全部できる人」を
探しているのです。
そして、
条件が増えすぎて曖昧になるほど、
応募者はその求人に魅力を
感じにくくなってしまいます。
なぜなら、
応募者もこう思うからです。
- 結局、何を期待されているんだろう
- 自分は合っているのかな
- 求められるレベルが高そうだな
応募者は想像以上に求人を見ています。
だからこそ、「いい人が欲しい」ではなく、
「何を大切にする歯科医院なのか」
を明確にする方が伝わりやすいのです。
今は条件だけで職場を選ぶ時代ではなくなっている
以前までは、給与や休日数が
応募の大きな判断基準になっていました。
もちろんそういった部分は
働くうえで重要です。
しかし、
最近は働く側が見ているものが
変化しています。
- 人間関係はどうなのか
- 教育体制はあるのか
- 院長は話しやすいか
- 有給は実際に取れるのか
- 困ったとき相談しやすいか
こうした部分を重視する人は
増えています。
特に歯科医院は
スタッフ同士の距離が近い職場です。
人数が少ない歯科医院ほど、
一緒に働く人との関係が
働きやすさに大きく影響します。
応募者は
「そこで働く自分」を想像しています。
そのため
働く姿を想像できない求人は、
選ばれにくくなるのです。
逆に、
「この歯科医院なら安心して働けそう」
と思える情報があると、
応募につながることがあります。
採用は面接の前から始まっている
採用活動というと、
多くの人が面接をイメージします。
ただ実際には、
その前から勝負は始まっています。
- ホームページ
- 求人ページ
- SNS
- スタッフ紹介
- 写真
こうしたものは、
応募者にとって歯科医院との最初の接点です。
そして応募する人は、かなり細かく見ています。
例えば
- スタッフ写真が何年も更新されていない
- 院内の雰囲気が分からない
- 求人情報が最低限しかない
こうした状態だと、
応募者は情報不足を感じます。
情報が少ないと、人は不安になります。
不安になると、人は応募を避けます。
逆に、
- スタッフ同士の雰囲気が分かる
- どんな人が働いているか見える
- 教育の流れが分かる
このような情報があれば、
応募者は安心感を覚えるでしょう。
「選ばれる理由を作る」という視点へ
人材不足と言われる時代は
「どうやって人を見つけるか」
に意識が向きやすくなります。
でも実際には、
それだけでは難しくなっています。
なぜなら、
働く側にも選ぶ権利があるからです。
応募者も歯科医院を見ています。
面接前から比較しています。
だからこれからは、
人材を「どう探すか」だけではなく、
「なぜ選ばれるのか」を考えることが重要
になります。
- 求める人物像は明確か?
- 働くイメージは伝わっているか?
- 安心できる情報はあるか?
こうした小さな積み重ねが、
採用結果を変えることがあります。
もし「いいスタッフが見つからない」と感じているなら、
人を探す方法だけではなく、
自院がどう見えているかを見直してみることも、
ひとつのきっかけになるかもしれません。





