およそ14万人いる潜在歯科衛生士を掘り起こしたい。その可能性を秘めているハノワさんには期待しています。

札幌駅前歯周病インプラントセンター まえだ歯科医院

20〜30代で活躍している歯科衛生士は、同時に結婚・出産のタイミングと重なることもあります。

そんななか「子どもの風邪などで歯科衛生士さんが急にお休みとなっても、ハノワを利用しはじめてから心配することが減りました。」と話されるのは、札幌駅前歯周病インプラントセンター まえだ歯科医院の院長、前田大輔 先生です。

歯科衛生士の重要性を感じ、人事にも力を入れていらっしゃる前田先生は、「スタッフが働きやすい環境をつくりたい」とおっしゃいます。

ではいったい、ハノワをどのように役立て、診療を行っているのでしょうか。

ハノワ独自の視点でインタビューしました。

動画の案内

「日本全国民にとって“歯科検診が当たり前“の時代をつくる!!」

動画でも歯科界に対する熱い気持ちを語ってくださっているので、こちらも合わせてご覧ください。

目次

院長先生プロフィール

前田 大輔 先生

札幌駅前歯周病インプラントセンター
まえだ歯科医院(北海道札幌市)院長

大学歯学部を卒業した後、歯科病院にてジャンルを問わず経験を積む。様々な認定医を取得し、まえだ歯科医院の院長として活躍中。

「スペシャリティを育てたい」という想いで、北海道歯科臨床研究会『Team SAM』を発足。後輩育成のためのセミナーや研修などを開催している。

インタビュアー紹介 

現役 歯科衛生士の本吉ひとみです。
歯科衛生士のやりがいや楽しさを伝えたい!

一般開業医に歯科衛生士として勤務しながら、歯科メディアにてライター・DH YouTuberとしても発信活動中。フルタイムで臨床をやっているからこそわかる、リアルなお話をお届けします。

現在のご活動について

本吉

まずは現在のお仕事について聞かせていただけますか。

前田先生

札幌駅前にて、まえだ歯科医院を経営しています。マイクロスコープを導入し、レベルの高い治療を提供できるよう精進しています。

もともと父が運営していたのですが、4年前に僕の仕様にリニューアルをして継承しました。

本吉

しっかりとした治療をされていらっしゃるのですね。
立地も魅力的です。

前田先生

父のおかげでロケーションには恵まれていたのですが、そのぶん、この申し分ない場所でのプレッシャーは計り知れませんでした。

半径数メートル以内には多くの歯科医院があるので、普通は通用しない。ここで成功していくにはどんなスキルが必要か考え、人と同じではだめだと思いました。

本吉

スキルを身につけるために、どんなキャリアを選ばれましたか。

前田先生

札幌で働く前に、熊本にある伊東歯科口腔病院で勤めることに決めました。全身麻酔ができるオペ室も3台あって、一般外来も行っている日本で初めての歯科専門病院です。

365日24時間体制で、歯や歯肉・顎など口腔領域を総合的に診療し、一般歯科では行えない経験を積むことができました。

インプラントや歯周病などの基礎的な歯科診療をはじめ、 麻酔、顎関節症、口腔外科、小児歯科、矯正、在宅訪問歯科、障がい者診療についても幅広く学べたのがよかったです。

本吉

外科、小児、麻酔など専門的ですが、広範囲で診療されていたのですね…!

伊東歯科口腔病院
前田先生

人が5年かかることを最短で習得できました。歯科で来る患者さんで、診られないケースはほとんどありません。

今もその経験があるからこそ、どんな患者さんでも対応できるキャパシティを持てています。

本吉

そんな先生がいてくださると、歯科衛生士さんたちは心強いと思います。

例えばですが、オールラウンダーな前田先生でも上手くいかなかったことなどありませんか。

前田先生

実は“ひとりでは何にもできない”と痛感したことですね。

この伊東歯科口腔病院でいろんなことを経験して、僕は「何でもできる」と思っていたんです。

本吉

どんな出来事があったのですか。

前田先生

伊東歯科口腔病院で経験を積んだ後、まえだ歯科で勤務することになったのですが、突然やってきた僕の考えを理解してくれる人はいませんでした。

もともと父のところで働いていたスタッフさんは、環境が変わることを受け入れられなかったのでしょうね。

だから僕が介入してから誰もついてこられず、全員やめてしまったのです。

本吉

それは辛いですね…。

前田先生

天狗になっていたのでしょうね。周りに人がいなくなってからはじめて、ひとりではだめなことに気がつけました。

遅ればせながら、やっと「自分の考えを叶えてくれるチームをつくらなければ」と奮闘することができたのです。

それから人事にも力を入れ始め、多くの歯科衛生士さんと出会えるハノワさんを利用させていただいています。

まえだ歯科医院

ハノワの活用方法

本吉

ハノワをどのように活用されていますか。

前田先生

歯科衛生士さんは、どうしても結婚・出産など、どこかで抜けないといけないタイミングがあります。子どもの急病でお休みをしなければならないことも多いですよね。

だから、スタッフが気兼ねすることなくお休みできる環境を整えられるように、ハノワさんを利用しています。助っ人をすぐに頼めるので、すごく助かっています。

『人材の保険』として、ハノワさんの存在はありがたいです。

本吉

ハノワのパートナー歯科衛生士との関係性はいかがですか。

前田先生

自院だけではなく、ハノワさんのスポットで働く歯科衛生士さんのサポートもしたいと思っています。

自分も麻酔科医として出張に出かけることがあり、他の医院に臨時で働く経験もしました。

だから、ハノワさんを利用している歯科衛生士さんの、臨時で働く辛さがわかるのです。

本吉

共感できるところがあるのですね。

前田先生

僕が関わらせていただいた歯科衛生士さんには、働いた分のお給料だけではなく、今後の歯科衛生士人生に役立てる経験もしてもらいたいと思っています。

初めての医院、初めての患者さんで、何を求められて、どうしたら満足させられるのか

お金はその対価として得ることができるので、僕の経験なども含めて、いろんなことをお伝えできればと思っています。

本吉

どんな方がハノワのパートナー歯科衛生士に向いていると思いますか。

前田先生

スポットで働いていただくので、そのときそのときに応じて行動してくれる人

周りを見られない人や、人として最低限のマナーが守れない人は、きっと向いてないでしょうね。

自分が何をしなければいけないか、空気を読んでもらえるととても助かります。

本吉

前田先生にとって、歯科衛生士はどんな存在でしょうか。

前田先生

歯科衛生士さんの素晴らしいところは、患者さんに長い時間寄り添えることだと思っています。いろんな人生のなかで一番関わることができる医療業種です。

患者さんに対して何かを成し遂げるのは、ひとりではできないです。僕ひとりが説明して意識を変えさせようとしても、限界がある。

ちゃんと治して、再治療にならないように高い技術を学んでいるけれども、それを継続していくためには歯科衛生士さんの存在が不可欠なのです。

そういった尊い仕事だということを、もっと多くの歯科衛生士さんにわかってもらいたいですね。

スタディグループでの活動

本吉

前田先生は歯科衛生士さんだけではなく、歯科医師の先生向けにも勉強会を主催されていますよね。

なぜ後輩育成に力を入れてるのでしょうか。

前田先生

僕らも最短で勉強してきたとはいえ、やっぱり回り道をしています。だから後輩たちには、無駄な時間とお金を投資することなく、学んでもらいたい

また、「なぜこういった治療を選択したのか」を理解していない先生も多くいらっしゃいます。「〇〇先生がそう言ってたから」という曖昧な理由で診療してはいけないですよね。

だから、『自分の頭で思考できるスペシャリティ』を育てたいと思っています。

本吉

それが『Team SAM』を始めた志だったのですね。

前田先生

結局のところ、患者さんへ行う治療に正解はありません

だからこそ、価値観を共有できる人たちと自由な発想で、色んな考え方を取り入れながら切磋琢磨したいと思い、Team SAMを始めました。

患者さんそれぞれに合わせた、よりよい治療を考えられるグループでいたいです。

TeamSAM講演会
本吉

入会の条件はありますか。

前田先生

教育をやりたかったので、自分たちより下の年代しか会員をとっていません。また、質の高いグループにしたかったことから、認定や学位を2つ以上持ってないと入会できないという厳しいルールを決めました。

GP:一般臨床歯科医師(General Practitioner)は、色々できないといけないですよね。ペリオ、外科、補綴などのバロメーターができるだけ大きい状態が、スペシャルGPのあるべき姿だと思っています。

ハードルを上げた分、少数精鋭が集まっているので、レベルの高いことが学べると思います。

今後のビジョンについて

本吉

それでは最後に、前田先生のビジョンを教えていただけますか。

前田先生

大きな目標なのですが、日本全国民の定期検診時代となれるように努力したいです。

日本を少しでも良い方向に変えられたらと思っています。

本吉

なぜそう思われますか。

前田先生

このコロナ禍において、今が変化のとき。歯科医療を変えるチャンスがきています。

歯科医療は『う蝕』と『歯周病』という感染症と戦っている集団ですよね。感染症専門集団です。

インフルエンザの場合は、歯周疾患を持っている人のほうが罹患率が高いというデータや、感染症は予防できるというエビデンスがあります。

コロナを始めとする感染症は口から移ります。それらを僕たちは守ることができる。

本吉

多くの患者さんを救うことができるのですね。

前田先生

日本の1億人を患者さんにできれば、僕らは幸せですよね。患者さんが増えれば、歯科衛生士さんに時給2000円など高い付加価値をつけることだってできます。

だから、どうやったら1億人が患者さんになるのかを考えていく必要があります。

でも、歯科衛生士さんの数が圧倒的に足りない。現在、27万人いるうちのおよそ14万人がこの仕事から離れています。

本来ならば、資格をほっぽりだしている余裕はないです。

本吉

せっかく国家資格があるのだからもったいないですよね。

前田先生

だから僕は、およそ14万人の潜在層である『リタイア組』を掘り起こしたい。その可能性を秘めているハノワさんには期待しています。

ハノワさんでなら、歯科衛生士の仕事から離れてしまった人も気軽に働けるのではないでしょうか。

このような大きなビジョンを、歯科衛生士さんやハノワさんと一緒に叶えていきたいです。

編集後記

このコロナの状況を不安に思う方が多いなかで、前田先生はむしろ前向きに捉え、着実に行動していらっしゃいます。

それはきっと、これまで積み上げてきた努力による自信と、これからの歯科界を担っていこうとする熱い想いがあるからではないでしょうか。

現在の状況を見極め、そのなかで何ができるか考えて地道に研鑽していく。マクロな視点とミクロの視点で歯科界を変えていこうとする前田先生のお姿に魅了されました。

前田先生が目指してらっしゃる国民総定期検診時代のサポートができるよう、ハノワも協力させていただければと思います。前田先生、ありがとうございました!

札幌駅前歯周病インプラントセンター まえだ歯科医院

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