- 指示を確認するたびに怒鳴られる
- 「後で」と言うだけで指示を出してもらえない
- 話かけても無視される
- やることすべてにダメ出しされる
- 自分だけ仕事をもらえず仲間外れにされる
これは、歯科衛生士さんがドクターから受けるパワハラの一例です。
2022年4月1日より『パワハラ防止法(正式略称:改正労働施策総合推進法)』が中小企業にも義務化されたことで、世間のパワハラへの関心はますます強くなってきています。(中小企業と書いていますが、歯科医院も漏れなく該当します)
インタビューでお話を聞かせてくださった うめつんさんは、過去に勤務していた歯科医院で院長からのパワハラに悩み苦しみ、歯科業界を10年以上離れていたご経歴があるそうです。
心身ともに疲れ果てて「もう歯は見たくない!」とまで感じたという うめつんさんですが、今ではハノワを通して自分らしい働き方を見つけ、子育てをしながら好きなときに複数の歯科医院で働くライフスタイルを実現されています。
- なぜ歯科業界に戻ろうと思ったのか?
- どうしてハノワだと自分らしい働き方が見つかるのか?
などなど、ハノワ独自の視点でうかがっています。
今回の記事は、今まさにパワハラで悩んでいる方や、過去の傷が癒えずに歯科業界へ戻ることをためらっている方、近くにパワハラ被害を受けている人がいる方などの心に響く内容が盛りだくさん。
ぜひとも、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
動画も配信しています
動画では、本編では取り上げられなかったリアルなお声を聞いていただけます。
なかでも「働き方に悩んでいる歯科衛生士さんへ」のメッセージでは、辛い経験を乗り越えてこられた うめつんさんならではのエールがたっぷり。必聴です!
歯科衛生士プロフィール
ハノワ NAME:うめつん
専門学校卒業後に2軒の一般歯科診療所で3年間勤め、その後は歯科関連企業にて勤務。さらにはコールセンターや結婚式場といった歯科分野以外の業界での勤務経験をもつ。
10年のブランクを経て出産を機に歯科医院への復帰を決意。ハノワを活用しながら複数の歯科医院での勤務を実現している。
歯科衛生士&動画クリエイターのわだやんです!
『常勤の歯科衛生士』という働き方に息苦しさを感じていたときにハノワと出会いました。
ハノワでの勤務を通して、「こんな働き方もあっていいんだ!」「様々な働き方の選択肢があるんだ!」と心が救われたことを覚えています。
- 「歯科衛生士だから、ひとつの医院で長く働かなければいけない」と自分で自分を縛らずに、もっと“自分らしい人生”を叶える人を増やしたい。
- ハノワを通して自己実現に近づく歯科医療従事者のリアルな声を、動画という形で1人でも多くの人に届けたい。
そんな想いでインタビュー&動画制作に取り組んでいます!
現在の働き方について
うめつんさんの現在の働き方について、教えていただけますか?
現在は週3日、固定の歯科医院でパート勤務をしていて、残りの週2日ぐらいをハノワの歯科医院で勤務しています。
ハノワでは、ある程度固定して同じ歯科医院へ行かれていますか?
「いろんな歯科医院で働きたい」という希望があるので、固定はしていないですね。
なるべく多くの歯科医院で働こうと思っています。
うめつんさんは、歯科衛生士以外にも職務経験があるのですよね?
そうですね。
専門学校卒業後、新卒で歯科医院で働いたのが3年ぐらい。
その後、臨床を離れて歯科関連企業やまったく違う業界でも働きました。
歯科以外の業界で働こうと思われた理由をお伺いできますか?
えっと……、簡潔に言うと、メンタルを病んだからです(苦笑)
それで「もう歯は見たくない!」と思ったんですよ。
メンタルを病んだのは、人間関係などが原因でしょうか……。
そうですね、思い出したくない記憶なので忘れておりますが(笑)、ドクターからすごいパワハラがあったことは印象深いです。
私も未熟であることは自覚していたものの、何を聞いても怒鳴られるので萎縮してしまっていましたね……。
お辛いご経験を話してくださり、ありがとうございます。
本当にもう、疲れ果てて身体が動かなくなっちゃったので、歯科以外の仕事をいろいろとしました。
飲食店やコールセンター、ブライダル業界など。
ほんと、多岐にわたる職種ですね。
なので、じつは歯科衛生士としてのブランクは10年以上あるんです。
歯科衛生士としてパートで復帰して、今3年目に入ったところですね。
「もう歯は見たくない!」とまで思って歯科分野を離れたうめつんさんが、どうしたまた歯科業界へ戻ってこようと思われたのでしょう?
理由は単純なんです。
今の理想的な働き方を考えたときに、歯科衛生士として勤務するのが一番いいのかなと感じたので。
子どもがいるとどうしても時間や場所の制約ができますし、さらに出産前と同じくらいの給料で……と絞り込んだ結果ですね。
正直なところ、復帰前は不安しかなかったです。
過去にイヤな思いをしているので怖いし、歯科衛生士としての技術も落ちているので。
ハノワを使おうと思ったきっかけ
では、ハノワを使おうと思ったきっかけは何だったのですか?
「歯科衛生士としてのスキルを上げたい」と思ったのがハノワを使うきっかけのひとつです。
今、パートで勤務している歯科医院が、患者さんを診るときにドクター担当制を採用しているんですね。
なので、歯科衛生士が患者さんと関わるときというのが、スケーリング、ポリッシング、あとはTBIくらいしかなくて。
P検もしないし、SRPもしないんです。
歯科衛生士業務としては、かなり限定的なのですね。
そうなんです。
しかも、自分が担当した患者さんが次に来院したときに、毎回自分がいるとは限らないんですよね……。
そうなると、他の歯科医院で勤務したときに、今のこれだけの技術では通用しないかなと思ったんです。
もともと、他の歯科医院で勤務することも考えていらしたのですか?
はい。このまま子育てしながら働いていった場合、主人の仕事の関係で転勤の可能性もあるんですよ。
あと、私はずっとダブルワークをしてきたので、2か所で働いて丁度よくバランスが取れるタイプなんです。1か所だけだと息が詰まってしまうというか……。
だから、ちょっと他の歯科医院も見たいなと思ったときにハノワを知って、「えっ、使えるんじゃない!?」と感じて始めました。
なるほど。
そう考えると、今の働き方はとてもご自身に合っていますね。
ハノワの魅力
では、うめつんさんが感じられるハノワの魅力はどんなところでしょう?
① 自分のタイミングで勤務時間を決められる
やっぱり自由度が高いところですかね。
「この日、この時間で働きたいです」という自分の希望がそのまま通るので、子育てをしている身としてはありがたいですね。
うめつんさんは子育ての真っ最中ですものね。
ちなみに、仕事とプライベートの両立で心がけていることはありますか?
そうですね、勤務日数を入れすぎないように気を付けていますね。
多くても週5日勤務までにしています。
仕事をするのは好きなので働きたいんですけど、たとえば週6日勤務になると余裕がなくなってしまうことが想像できるんです。
そして自分の余裕がなくなるほど仕事を詰め込んでしまった場合、イライラしたりして子どもにしわ寄せがいっちゃうことも……。
② スキルアップに役立つ
ほかには、ハノワを使い始めた理由でもありますが、スキルアップに役立つ点は魅力です。
スキルアップということですが、ハノワの勤務ではどんな業務内容が多いですか?
ハノワで多いのは、やはり歯科衛生士業務ですね。
自分が術者になって、スケーリングだったりSRPだったり、PMTCなどをやることが多いですね。
あとは、空いた時間にアシストについたりとか。
歯科医院によっては、「今日はアシストメインでお願い」って言われて、朝から終わりまでアシストにつくときもあります。
いろいろな歯科医院で働くとそれぞれにやり方も違いますし、経験できることも変わりますよね。
変わりますね。
あとは、ニーズも違います。
だからスキルアップって、いくらやっても足りることはないんですよね。
ハノワを通じてたくさん経験させていただいて、レベルアップできていればいいなと思います。
少し話はそれますが、歯科衛生士をやってきてやりがいを感じたり嬉しかったのはどんなときですか?
やっぱり、患者さんから「ありがとう」って言われたときは嬉しいですね。「丁寧にやっていただいてありがとう」って。
しかも、院長の前でそれを言ってくださった患者さんがいて。
変な話ですけど、「いえいえ、こちらこそ、このタイミングで言ってくださってありがとうございます」という感じでした(笑)。
それは嬉しいですね。
院長の前で言っていただけるのは、ナイスプレーですね(笑)。
ハノワで勤務するときに気をつけていること
ハノワを使うときに気をつけていることはありますか?
歯科医院で勤務する前の、ハノワ内でのメッセージのやり取りには気をつけています。
プロフィールに載せきれない情報などは、お互いの安心のためにあらかじめ伝えるようにしていますね。
たとえば、今の私は「年収103万円以内で働けるようにしておきたいです」とか、「子どもがいつ熱を出すかわからないので、急な休みが起こり得ます」ということは、勤務前に必ず伝えてご了承をいただいています。
ご本人にとっても歯科医院側にとっても、大事な心がけですね。
あとは、どんなに時間がなくても、丁寧なメッセージの文章を作るようにしています。
ハノワのサービスはWEB上なので、「対面での第一印象」というものがないですよね。
だから、文章での第一印象を悪くしてしまうのは良くないなと思って、丁寧な文章を組み立てるようにしています。
では、実際にハノワで勤務するときに心がけていることはどんなことでしょう?
まずはコミュニケーションを大事にすることですね。
先生が何を必要としているのか——「私に何を求めているのかな?」というところを、まず最初に、勤務前のお話のなかで聞き取るようにしています。
あとは、なかなかできない時もありますけど、時間を守ることですね。
アポイントの時間を大きくずれ込ませないように、時間内に終わらせるように気をつけています。
こんな歯科衛生士さんにハノワはおすすめ
うめつんさんだったら、どんな歯科衛生士さんにハノワをおすすめされますか?
まずは、私のような子育て中の方ですね。
「ハノワの魅力」の部分でもお伝えしましたが、時間の自由が効くので働きやすいと思います。
あとは、今の勤務先で「これで良いのかな?」と疑問や不安を抱いている方でしょうか。
もしよかったら、これからハノワを利用する歯科衛生士さんへメッセージをいただけますか。
「歯科衛生士の資格は人生の選択肢のひとつだ」ということですね。
私は20代の頃に一度、「歯はもう見たくないな」と思った時期があって歯科から離れましたが、そのときはすごく悩みました。
「資格」っていうものが足枷にもなるので。
でも別の業界に入ってみたら、もう全然気にすることはなかったです。
仕事はいくらでもあるし、人との出会いもいっぱいだし、悪いことはないよって思います。
しかも、どんな仕事をしてきても次の仕事につながって来るんですよ。
自分でも予想しない場面で「ここで前の職場の経験が活きてくるのか!」というのが必ずあるんですよね。
たしかに、予期せぬところで過去の経験が役に立つことがありますよね。
なので、今の歯科医院で「このままでいいのかな?」と悩んでいるなら、歯科衛生士を辞める前にほかの歯科医院も見てみたら良いと思います。
悩んだら、なんでもやってみたらいいじゃんって。
ものすごく勇気づけられるメッセージ!
今後のビジョンについて
では最後に、今後のビジョンについてお伺いできますか?
今は「パートとハノワの併用」というやり方でバランスが取れて働けているので、この調子で続けていけたらいいなと思います。
子どもがだんだん成長してきてお留守番とかもできるような年齢になったら、今のパート先の勤務時間を長くするか、ハノワでの勤務時間を長くするか……。それはまた、その時に決めるのかな。
でも、ハノワとパート先とを同時に進めていくっていうのは、もう絶対続けたいと思いますね。
これからもいろんな歯科医院を見ていきたいです。
編集後記
「歯科衛生士の資格は人生の選択肢のひとつ」と話してくださった うめつんさん。
様々な業界を経験されてきたからこそ発せられるお言葉ですね。
ひとつの歯科医院、ひとつの業界にとどまっていると視野が狭くなりがちですが、人生においては選択肢が多ければ多いほど柔軟な考え方ができるもの。
特に、ライフステージの変化が多い歯科衛生士さんにとっては、「その時々に応じて、働き方や職場を変えていい」という意識をもっているだけでも気が楽になるのではないでしょうか。
そして、うめつんさんがおっしゃるように「どんな仕事をしてきても次の仕事につながって来る」ことも間違いありません。
個人的に興味深かったのは、うめつんさんのブライダル業界でのご経験です。
たとえば、結婚式の間にスタッフ同士の通信手段として使われる「インカム」。
歯科医院でインカムを使っているところは少ないと思いますが、うめつんさんがハノワのパートナー歯科医院を訪れた際、一度だけその現場に遭遇されたそうなのです。
インカムの使い方はもちろんのこと、「伝えたい要件を簡潔にまとめてアナウンスする」というブライダル業界で培ったご経験を活かせた瞬間に、(あぁ〜結婚式場で働いていて良かった〜)と思われたとか。
とはいえ、いきなり歯科業界以外の世界へ飛び込むのは勇気がいることでもありますので、まずはいろんな歯科医院を覗いてみることから始められてはいかがでしょう。
ハノワのサイトを開いた瞬間から、新しい景色が見えてきますよ。