忙しい診療の合間、
ふと気づくと
パートスタッフがぼんやり立っている…。
「もう少し動いてくれれば」と思いつつ、
患者さんを待たせるわけにはいかず、
結局自分で片付けてしまう。
こんな経験はありませんか?
多くの歯科医院で、
スタッフマネジメントに悩む声が聞かれます。
今回は、パートスタッフが
積極的に動けるようになる具体的な対処法を
ご紹介します。
なぜパートスタッフは動かないのか?原因を見極める
パートスタッフが動かない理由は、
必ずしも「やる気がない」からとは限りません。
まずは冷静に原因を探ることが大切です。
よくある5つの原因
- 業務の優先順位が分からない
診療アシスト、器具洗浄、受付対応など、
何から手をつけるべきか判断できない - 期待される役割が不明確
「どこまでが自分の仕事なのか」
が曖昧で、
役割を超えた対応ではないかと
不安になる - スキル不足による不安
やり方に自信がなく、
失敗を恐れて動けずにいる - 職場の雰囲気への遠慮
人間関係や暗黙のルールを気にして、
積極的に動きにくい - モチベーションの低下
評価されない、
感謝されないという思いから
意欲が下がっている
実は「動かない」のではなく
「動けない」状態にあることも多いのです。
まずは観察と対話を通じて、
その原因を見極めましょう。
指示の出し方を変える:5W1Hで明確に
「言わないと動かない」という状況の多くは、
期待値が正確に伝わっていないことが原因です。
曖昧な指示はNG
「器具を片付けておいて」
「掃除しておいて」
「綺麗にしておいて」
これでは、パートスタッフは
「どこまでやればいいのか」が分からず、
動きに迷いが生じます。
具体的な指示を心がける
「次の患者さんが来る13時までに、
ユニット3番の使用済み器具を消毒して、
器具棚の上段に戻しておいてください」
「診療終了後、待合室の雑誌を整理して、
床をモップがけしてください。
棚の上にホコリがなければOKです」
明確にすべき3つのポイント
- 何を(具体的な作業内容)
- いつまでに(時間や締め切り)
- どのレベルで(完了の基準)
このように、
指示する言葉の意味を明確にすることで、
パートスタッフは自信を持って
行動できるようになるでしょう。
仕組みで解決:やる気に頼らない環境づくり
個人の性格や積極性に期待しすぎると、
結局うまくいきません。
大切なのは
『動かざるを得ない仕組み』を作ることです。
効果的な3つの方法
1. 業務を見える化する
- タスクリストやチェックシートを作成
- 時間帯ごとの役割分担表を掲示
- 「誰が・何を・いつまでに」を明確化
2. 小さな成功体験を積ませる
- 最初は簡単な業務から任せる
- できたことを具体的に褒める
- 感謝の言葉を忘れない
3. 定期的なフィードバック
- 月1回の短いミーティングで振り返り
- 良かった点を先に伝え、改善点は提案形式で
- 本人の意見や困りごとも聞く
コミュニケーション術:寄り添う姿勢が鍵
パートスタッフへの接し方を
少し変えるだけで、
反応は大きく変わります。
伝え方のコツ
「なぜ動かないの?」
「前にも言ったよね?」
「もっとちゃんとして」
「ここを手伝ってもらえると
助かるんだけど、お願いできる?」
「〇〇さんはどう思いますか?」
「今日は△△をお願いしたいので、
一緒に確認してもいいですか?」
ポイント
- 命令ではなく依頼形で伝える
- 指摘ではなく相談形式で
意見を求める - 一度に複数の指示を出さない
(優先順位をつける)
こういった伝え方で
心理的安全性が高まると、
パートスタッフは自然と
積極的に動けるようになりますよ。
自分の心を守ることも忘れずに
スタッフ管理で感じるイライラやストレスは、
誰にでもある自然な感情です。
しかし、
それを溜め込むと心身の健康に影響します。
感情ケアの方法
- 休憩時間に深呼吸でリセット
- 信頼できる同僚に気持ちを話す
- 「伝えるべきことは伝えた」と
自分を認める - 完璧を求めすぎない
自分の感情を適切にケアすることで、
冷静な対応ができるようになるでしょう。
チーム全体で成長する環境を
パートスタッフが動かない状況は、
決して珍しいことではありません。
大切なのは、感情的にならず、
仕組みとコミュニケーションで解決することです。
今日からできる3つのアクション
- 指示を具体的にする ─ 5W1Hを意識
- 小さな成功を褒める ─ 感謝の言葉をかける
- 一歩ずつ改善する ─ 完璧を求めず継続
あなたの落ち着いた対応と寄り添った声かけが、
パートスタッフの安心につながり、
結果として診療現場全体の質が向上します。
まずは今日、
ひとつでも「やさしい声かけ」を
実践してみてください。
その積み重ねが、
スタッフの自発的な行動を生み、
あなた自身の心も守ってくれるはずです。





