私、何か間違ったことをしましたか?
そんな言葉を飲み込んで、
ただひたすら嵐が過ぎ去るのを待つ毎日。
必要以上にきつい言葉で指摘され、
機嫌が悪い日には
何かとターゲットにされてしまう。


歯科助手の仕事は好きだから
辞めたくない。
でも毎日が本当につらくて…
どうすればストレスなく働けるでしょうか?
これは歯科助手の皆さんから
よく寄せられるご相談のひとつです。
今回は、攻撃的な歯科衛生士と日々関わる
歯科助手さんに向けて、
心を守りながら上手に付き合うための
実践的なヒントをお届けします。
攻撃的な人の心理を理解する
まず知っておいていただきたいのは、
攻撃的な言動をする人ほど、
実は自分を守りたい
という気持ちが強いということです。
強く出るのは、
弱さの裏返しでもあります。
- 自分が責められないように、
先に責めてしまう - 自分が否定されないように、
相手を否定してしまう
職場での立場や経験年数が絡むと、
なおさら上に立ちたい
という心理が働きます。
もちろん、そうした行動を
正当化するわけではありません。
しかし
「この人は私を嫌っているのではなく、
自分を守ろうとしているんだ」
と理解するだけでも、
少し気持ちが楽になることがあります。
弱い犬ほどよく吠えると思えば、
むしろ余裕を持って
接することができるかもしれません。
直接対立を避ける賢い対処法
攻撃的な相手に
「やめてください」と正面から伝えるのは
勇気が必要ですし、
関係がさらに悪化するリスクもあります。
特に歯科医院のような
チームワークが重要な現場では、
感情的な対立は職場全体の雰囲気に
悪影響を与えてしまいます。
そこで大切なのは
直接ぶつからず、
でも自分をしっかり守ること。
具体的には以下のような対応が
効果的です。
- 物理的な距離を保つ
必要以上に近づかない、
同じ空間に長時間いることを避ける。 - コミュニケーションは必要最小限に
報告・連絡・相談はしっかりと。
ただし雑談や私的な会話は控える。 - 第三者への相談・報告
院長や信頼できるスタッフに
状況を伝えておく。
ひとりで抱え込まない。
重要なのは自分が我慢するのではなく、
自分を冷静に守ることです。
感情のガス抜きを習慣化する
攻撃的な人と一緒に働くと、
知らない間に心が削られていきます。
「今日も何か言われるかも」と
出勤前から緊張したり、
帰宅後も嫌な出来事を思い返して
落ち込んだり…。
そんな日々が続くと、
自分の感情を押し殺すことが
当たり前になってしまいます。
そうならないために大切なのが
感情のガス抜きです。
- 日記やスマホのメモに
感情を書き出す。 - 信頼できる友人に
話を聞いてもらう。 - 必要に応じて心療内科や
カウンセリングを検討する。
注意したいこと
SNSの鍵アカウントでの愚痴投稿は
絶対に避けましょう。
情報が漏れた場合、
大きな問題に発展する可能性があります。
おすすめアプリのひとつが
『聞いてよ!クマさん』です。
嫌なことを書いた紙をクマさんに渡すと、
クマさんが受け止めて処理してくれるという
ユニークなアプリです。
感情を小出しにすれば、
大きな爆発を防ぐことができます。
耐えるのが偉いのではありません。
まずは自分自身が、
素直な感情を受け止めることから
始めましょう。
経営陣が気づいていないケースも
攻撃的な歯科衛生士のなかには、
上司の前では態度を変えて
愛想よく振る舞う人もいます。
そうすると、
院長や経営者は攻撃的な歯科衛生士の存在に
気づかないままになってしまいます。
「まさかあの人が…」
と後から院長が驚かれることもあるのです。
もしひとりで辛い思いをしている場合は、
院内アンケートなどがあれば、
匿名で状況を伝える方法も
検討してみてください。
あなたの価値は他人の言葉で決まらない
攻撃的な人の言葉や態度は、
あなたの自己肯定感を削ろうとします。
でも忘れないでください。
その人の言葉が
あなたの価値を決めるわけではありません。
あなたは毎日、診療補助や受付、滅菌など
多くの業務を一生懸命こなしている、
立派な歯科助手です。
誰かの機嫌や感情に振り回される必要は
ありません。
おわりに
少しでも穏やかに働けるよう、
自分の心を守る選択肢を持っていてください。
もし「これって自分のことかも…」
と感じたら、まずは深呼吸を。
そして今日は、少しでも
自分を労ってあげてくださいね。
あなたの笑顔が戻る日のために、
今日からできることをひとつずつ
始めてみませんか?