「仕事を辞めて家庭に入ってほしい」
パートナーからそう告げられた瞬間、
胸の奥がざわつくのは当然のことです。
歯科医療従事者として患者さんに貢献したい、
もっとスキルアップしたい
と考えているあなたにとって、
これは単なる働き方の変更ではありません。
キャリア、収入、
そして自分らしさに関わる重大な決断です。
この記事では、
突然家族から退職を促されたときに、
感情的な対立を避けながら
建設的な話し合いを進めるための
3つのステップをご紹介します。
ステップ①まずは相手の本音を引き出す
最初に必要なのは、
反論や防御ではなく聞く姿勢です。
配偶者が「退職してほしい」
という背景には、
さまざまな理由があります。
- 家族の将来設計のため
- 家族との時間が足りないと感じている
- あなたの仕事の負担を心配している
- あなたに家事を任せたい
まずは、こう切り出してみましょう。
そう言ってくれてありがとう。
どうしてそう思ったのか、
もう少し聞かせてもらえる?
この一言で、対話は責め合いではなく、
お互いの本音を交換する場になります。
相手が感情的になっても、
まずは「そう感じているんだね」
と受け止めることが大切です。
ステップ②辞めるor辞めないの2択にしない
辞めるか続けるかを
今すぐ決める必要はありません。
まずは、
どんな選択肢があるのかを整理しましょう。
考えられる働き方の選択肢
1. フルタイム継続
現在の勤務を継続(勤務時間や曜日の調整を含む)
2. 時短勤務・パート勤務への切り替え
職場と相談し、勤務形態を見直す
3. 一時休職
育児や介護などの理由で一定期間休む
4. 完全退職
家庭に専念する(家計や保険、年金への影響を確認)
5. 単発勤務
週に数日のみ勤務、
または短時間勤務と家庭時間のバランスを取る
各選択肢で確認すべきこと
夫婦で以下の項目を具体的に洗い出しましょう。
- 家計への影響
月収の変化、貯蓄でカバーできる期間、
保育料、住宅ローン - 社会保険・年金
扶養に入れるか、将来の年金額の変化 - キャリアの維持
実務経験、再就職のしやすさ - 家事・育児分担
現実的な負担の見える化(分担表の作成) - メンタルヘルス
あなた自身の精神的満足度や充実感
具体的な収入見込み、必要な貯蓄期間、
年金シミュレーションなどを可視化すると、
感情論ではなく現実的な話し合いが
できるでしょう。
ステップ③短期の試行期間を設定する
完全な決断を急がず、
まずは試してみる期間を持つことを
提案しましょう。
- 半年間だけ時短勤務にして、
その後に再検討する - 1年間、今の働き方を続けて
家計の様子を見る - 3か月間、家事分担を変えて
負担を減らせるか試す
試行期間を設定する際のポイント
期限と評価項目を夫婦で合意しておきましょう
- 評価する項目
家計の状況、育児負担、
精神的満足度、健康状態 - 再検討のタイミング
具体的な日時を決める - 中間チェック
途中で状況を確認する機会を作る
合意した内容は口約束で終わらせず、
メモや書面に残しておくことをおすすめします。
話し合いで使える具体的なフレーズ
実際の会話で使えるフレーズを
いくつかご紹介します。
- あなたの不安はよくわかる。
一緒に整理してみよう。 - 私も家族のことは大切にしたい。
でも、仕事は私の
アイデンティティの一部でもあるんだ。 - 半年だけ試してみて、
経済的にどう影響するか確認しよう。 - もし辞めるなら、
年金や健康保険について
しっかり確認したい。 - 私が仕事を続けることで、
将来の選択肢が広がると思う。
もし一方的に退職を迫られたら
もし相手の要求が一方的で、
圧力を感じるような状況であれば、
自分の安全と尊厳を最優先にしてください。
こんな場合は第三者に相談を
- 経済的な脅しがある
- 精神的なプレッシャーが強い
- 話し合いが平行線で進まない
- 家族や親しい友人
- 職場の相談窓口
- カウンセラーや専門家
- 自治体の相談窓口
決断を急かされない権利は、
誰にでもあります。
『辞める』も『続ける』も、どちらも正解
仕事を辞めるかどうかは、人生の大きな岐路です。
感情が渦巻くのは当然ですが、
対話は感情のぶつかり合いではありません。
お互いの生活を守るための共同作業です。
配偶者とあなたが同じテーブルにつき、
具体的な数字と時間軸を並べて話し合うことで、
お互いに納得できる答えが見えてきます。
大切なのは、
その選択が家族全体の安心に
どうつながるかを一緒に考えることです。
- ファイナンシャルプランナーへの
家計相談 - 職場の制度相談(時短勤務、育児休業など)
- キャリアカウンセリング
歯科医療従事者としてのキャリアを諦めない選択肢も
完全に退職しなくても、
家族との時間を大切にしながら
歯科医療従事者としてのキャリアを
維持する道はあります。
- 週2〜3日のパート勤務
- 午前のみ・午後のみの短時間勤務
- 非常勤として複数の医院で働く
- 一時的に休職し、復帰しやすい職場を探す
スポット勤務ができるハノワでは
歯科医療従事者と歯科医院のマッチングを
行っています。
仕事を『辞める』『辞めない』
以外にあなたが選べる
もうひとつの選択肢として、
ハノワを検討してみてはいかがでしょうか。





