どんな仕事でもミスはつきものです。
ミスをして怒られることも当然あります。
新人の間は、
稀に大きなミスをして
患者さんにその場で怒られてしまうことも
あると思います。
そのときはすごく落ち込み
辞めた方がいいのでは?
と罪悪感でいっぱいになってしまう人も
いるでしょう。
なかには、
ミスをした自分を受け止め切れない
という人もいるのではないでしょうか?
以前
歯科衛生士さんから
こんなご相談をいただいたことがあります。
就職して1か月なのですが、
先日ミスをしたことを引きずって
今も毎日、内心びくびくしながら
仕事をしています。先日患者さんのフロスをしたとき
途中で詰め物が脱離してしまい、
それを元の位置に戻して
クリーニングを続けてしまったんです。クリーニングが終わったあと、
患者さんが歯科医師に
「うがいしたときに流れたり、
クリーニング中飲み込んだら怖い。
こんな歯科衛生士に
クリーニングしてもらいたくない」
とお怒りになったんです。私はどう言い訳したらいいかわからず、
「取れない程度に軽く接着した、
うがい前に伝えず申し訳ございません」
と言ってしまいました。あとで、しまった!
と思ったのですのが、そのときは、
ミスをどのように理由づけるべきか
わかりませんでした。同年代の若手歯科衛生士や
優しい先輩歯科衛生士からは
「次から気をつければいいんだし、
最初はわかんないんだから
仕方ないよ!」
と言っていただきましたが
他の歯科医師や
ベテラン歯科衛生士から
いつ説教されるか…
と覚悟しながら働いてます。私はいつも通り仕事をしていて
大丈夫でしょうか?
ミスをしたことで
トラウマや罪悪感を引きずってしまうと
気持ちよく患者さんに
対応できなくなってしまいますよね。
そこで今回は、
ミスをしたときの心の持ち方を
お伝えしたいと思います。
ミスしたことよりも周りの目を気にしてしまう
ミスをしたことに罪悪感を感じるよりも、
周りにどう思われるのか?
怒られないか?
などを気にしてしまう人がいます。
周りの目を気にして
他人が納得するように
言い訳をしてしまうと、
余計にミスをしたことが
目立ってしまったり印象が悪く
なったりします。
「確認不足でしたすいません。
次から気をつけます。」
たったこれだけでいいのに、
なぜか余計な言い訳を
探してしまう人がいますが、
ミスをした事実は覆らないので、
そのまま素直に認めて
謝罪した方がいいと思います。
怒られるのは
誰しも良い気はしませんが、
ミスをした自分を認め、
受け止めることが
あなたの成長につながっていきます。
大事なのは完璧にこなすこと?
完璧にこなすことを一番に考えていると
「ミスをした自分が許せない」
「自分がミスをするはずがない」
と考えてしまいます。
しかし
最初から完璧にできる人はいませんし、
どんなにベテランになっても
常に100%完璧にできるとは限りません。
ミスは誰にでも起こる可能性があります。
なんでミスを起こしてしまったのだろう
と反省することも大切ですが、
あまりに気にしていては
ミスを引きずって、
業務を遂行できなくなってしまいます。
完璧にこなすことを目標にするのではなく、
患者さんがどうしたら喜んでくれるのか?
という目標に変えると
ミスは減っていくでしょう。
ミスを自分の成長につなげよう
ミスをしたことを認めて
受け止めるのは勇気がいります。
しかし
毎日働いていれば
怒られてしまう日も必ずあるでしょう。
そのときに、
怒られないように成長しないと!
と「怒られない」が目的になってしまうと、
常に周りの目を気にしてしまい、
自分を守るための業務になってしまいます。
そのような心持ちで仕事をしても、
成長はできません。
また
仕事の楽しさを味わうことも
できないでしょう。
「歯科衛生士の仕事が好き」
と思っているのであれば、
患者さんを笑顔にするために
自己成長を考えていきましょう。
そうすれば、
ミスも自分の成長につなげることができます。
ミスをした言い訳や理由を探すのではなく、
ミスをした今の自分を見つめ直して、
自分に何が足りないのかを
客観視しましょう。
その結果
ミスを減らし患者さんにも
歯科医師にも愛される
歯科衛生士へと成長していけるはずです。
成長する上で大切なことは、
自分と向き合っていくことです。
自分を許せなかったり、
ミスをした自分から目を背けたいし、
逃げたくなることもあると思います。
そんなときは、
誰も聞いてないところで言葉にして
嫌な感情を吐き出すことも大切です。
その際はくれぐれも
患者さんや、スタッフに
聞かれないように吐き出してくださいね。
命に関わるミスは取り返しがつきませんが、
ミスをすることは決していけないことではなく、
成長していく段階では必ずあるものです。
皆さんには、
自分と向き合って壁を登り、
愛される歯科衛生士に
なっていってほしいと願っています。