以前より減ってはいますが、
歯科衛生士や歯科助手に
違法行為をさせている歯科医院は
まだまだ存在します。
その中には、
人が足りていないからと
違法行為が常習化していて、
ダメなことだとも思っていない歯科医院も。
そんな状況に、
違法行為をやらされている側の
歯科衛生士や歯科助手は
戸惑いや、罪悪感を感じています。
人手不足のため仕方なく違法行為を続けて、
辞めたくても辞められない状況に
苦しんでいる人も…。
先月から新しい職場で
働いているのですが、
違法行為が多すぎて
辞めようか悩んでいます。その具体的な違法行為というのは、
・歯科衛生士、歯科助手が精密印象や咬合採得をする
・歯科衛生士がCRや咬調をする
・歯科助手が仮封やセメントアウトをする
・歯科衛生士、歯科助手がレントゲン撮影するなどです。
早く辞めた方がいいですか？
私自身、すぐに辞めたいのですが、
以前退職したスタッフが
ちゃんとお給料が支払われず
揉めていたり、
院長の気分次第で
解雇された人もいるので、
なかなか一歩踏み出せません。私も生活があるので実際問題、
即日退職することになって
お給料が払われない…となると
困るので、辞めるに辞められません。
こんな悩みを抱えている方も
いらっしゃいます。
しかし、
辞めにくいからといって
違法行為と知りながら
勤務を続けてしまう方が問題です。
今の時代は
組織だけでなく個人でも
コンプライアンスを徹底する意識を
持つ必要があります。
歯科衛生士や歯科助手の違法行為とは？
歯科衛生士の仕事は
歯科衛生士法で決められています。
それは皆さんもよくご存知でしょう。
歯科衛生士がやってはいけないことは、
「絶対的歯科医行為」に分類される行為です。
絶対的歯科医行為とは、
原則として歯科医師しか行えない
治療行為のことを指します。
- 歯を削る
- 歯肉を切開する
- 噛み合わせを調整する
- 麻酔を打つ
- レントゲンの撮影をする
これらは
歯科衛生士が行えない行為
ということです。
そして歯科助手も
歯科衛生士と同様に医療行為はできません。
さらに
- セメントの除去
- フッ素を塗布する
- 歯型を取る
- ブラッシング指導
これらの行為も
歯科助手は許されていません。
歯科衛生士、歯科助手のレントゲン撮影はNG
歯科衛生士や歯科助手に
レントゲン撮影をさせる歯科医院が
ありますが
これは「診療放射線技師法」という
法律で禁止されています。
出典：診療放射線技師法
レントゲンを撮ることができるのは、
医師と歯科医師、
指示を受けた診療放射線技師だけです。
歯科衛生士の場合、
罰金刑以上の刑が確定すると、
厚生労働省により歯科衛生士の資格を取り消され、
又は期間を定めて業務停止処分がなされる
可能性があります
（歯科衛生士法４条及び８条１項）。
出典：歯科衛生士法
違法行為をやらされている場合はどこに言えばいいのか？
違法行為を強要されたら、
本来はどんなに人が足りていなくても、
NOと言うべきです。
なぜなら
違法行為が発覚し問題になった場合、
「違法行為と知らなかった」
で片付けることはできないからです。
とはいえ、
院長に直接NOを言うのは
勇気が必要ですよね。
辞める覚悟がないと
なかなか言えない人も多いのでは？
と思います。
なかなか言えなくても
違法行為に加担し続けるわけには
いかないですよね？
では、どこに言えばいいのかですが、
厚生労働省へ公益通報を行ってください。
各都道府県の通報先はこちらに載っています。
違法行為を強要する歯科医院は早く辞めた方がいい
違法行為にNOと言っても
やらされるような歯科医院は
早く辞めた方が良いでしょう。
院長命令だったとしても
患者さんに訴えられた場合は
逮捕されてしまう可能性があります。
実際に過去には
逮捕されたというニュースもあります。
もし、あなたが
「やりたくない、ストレスでいっぱい」
だと感じているのでしたら
早めに退職を考えた方がいいでしょう。
人がいないから辞められない
ということは考えずに、
違法行為に加担しない！
という強い気持ちを持って退職しましょう。
HANOWAでも
このような違法行為は絶対に容認しません。
真面目に取り組んでいる
歯科医院はたくさんあります。
そんな歯科医院に出会えるように
HANOWAを活用してみてください。
