こんにちは、HANOWAの新井です。
11月にご利用頂いた全国807医院の皆さま
ありがとうございます!
このお手紙は全国の
HANOWAにご興味をお持ち頂いた
およそ4,000ほどの医院全てにお送りしています。
それにしても前回vol.29で
「スポットの私にだけ
ビッシリ仕事を押しつけられました」
に対する喝!の回は様々な反響を頂戴しました。
ほとんどが「よく言ってくれた!」と、
フェイスブックのDMもいくつか頂戴しました。
反感を集める対象を大声で叩いたり、
何かスキャンダルっぽいテーマは
どうしても耳目を集めやすいですね。
出来ていない人、やっていない人を
みんなで叩くより、望むらくは、
行いの素晴らしい人を
みんなで大声で賞賛する社会でありたいものです。
【執行と経営】
このレターでも再三申しますが、
小規模クリニックの経営は、
そもそも広い経済活動を見渡しても
かなり難しい部類だと思います。
慣習として、
社会人基礎力、ビジネス基礎力が無い人が
開業して経営を始めてしまう。
保険診療では価格決定の自由がない。
医師法第19条応召の義務。
7割から10割のディスカウント価格は、
民間で考えると信じられないくらい
美味しい制度ですが、
裏返せば消費者の依頼心を育む温床にもなります。
また、ライセンスのパワーによって、
分不相応な融資を受けれてしまう故に、
余程のメタ認知力がないことには
ほとんどのプレイヤーが
調子に乗ってしまう構造など…。
傲慢、慢心は個人の気質と
断じることもできるかも知れませんが、
この「構造」の中に入った時、
自らの力で気を引き締め続けられる人が
どれだけいるでしょうか。
中でも特に小規模クリニックの
持続的な経営を困難にするのは、
経営者自身が最大の執行者としての側面を
併せ持ち続けるところでしょう。
経営者として、
5年10年先の地域の未来を描き、
そこへ向かう戦略を構想して、
現実に必要な兵站を用意する。
それらの青写真と手元の兵站をもとに、
執行者が現場で作戦や戦術を執行する。
事業やプロジェクトを前に進めるには、
この二つの役割を切り分けることが必須です。
4年の個人事業主経験と、
6年目の株式会社HANOWAを経営していて
骨身に染みています。
現実問題として、
今日からすぐに経営者としての院長と、
執行者としての歯科医師の役割を
どなたかと分担することは難しいと思います。
そうであればせめて
「時間帯ごと」に役割を演じることから
始めてみるのがオススメです。
この役割分担をせずに、
あるいは、役割の存在すら知らずに
漫然と歯科医院経営を続け、
なんとなくチェア3〜4台、
年商4,000万〜6,000万程度に
落ち着いてしまうのが
実は最もQOLが低くなるのではないか
とさえ思います
(年商2,000万〜3,000万円程度で
ご夫婦二人だけで医院を営んでいる方を
2組知っていますが、とても幸せそうでした)。
この、「経営者/執行者」の演じ分け法。
今になってとても有効なのではと思うのが、
意識的に「経営者脳」で
考える時間を持つことによって、
世間一般の平均的、中央値的な歯科医院経営が
実は兵站の確保の面でかなり苦しいのでは?
と気づく可能性が高くなるのではないか?
と思います。
上記のチェア3〜4台、
年商4,000万〜6,000万水準ですが、
私の偏見もありますが
この水準が一番人が定着しなくて、
やっててしんどいと思います。
逆にいっそ、2億3億と突き抜けるか、
ほぼワンオペでできる範囲に
規模の縮小をするか。
その頃合は人によると思いますが、
「経営者脳」で考える時間を増やすことによって、
適切な自分の人生にあった
歯科医院経営のサイズ感が
見えてくるんじゃないかと思ったりします。
今月はそんな感じです!
来年もどうぞよろしくお願いします。
株式会社HANOWA 代表取締役 新井翔平
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