ハノワレター 2026年3月号 (vol.72)

パートナーのあなたへ。
HANOWAのあらいです。

先月もお仕事お疲れ様でした!

今日は3月13日(金)。
自宅の書斎からお届けしています。

初めての方にご挨拶すると、
このお手紙は毎月25日
(ハノワの代行給与振込日)
前後をめがけて、パートナーさんに
お送りしています。

原則先月ハノワをご利用頂いた
全国2,530名程のパートナーさんはもとより、
一度でもハノワにログインしてくださった方にも
送付しています。

3月ですね。
子どもが小規模園の卒園を目前に控えると、
「あぁ3月って出会いと別れの季節だったなぁ」
とふと思い出します。

昨年引っ越して以来、
保育園は以前の園にずっと通わせていたので、
毎朝市を2つ跨いで
3歳児と一緒に1時間以上かけて
通勤通園、降園退勤を
4ヶ月近く続けてきました。

来週卒園式があるんですが、
これってもしかして
思いもよらずに私は号泣してしまうんですかね。
開放感しかなく、
まさか泣くことはないと思っていますが。

結果はまた来月お知らせします。

【過剰なモラル意識について】

SNSを眺めていると、
不定期に「衛生士と省略しないでほしい。
きちんと歯科衛生士と呼んでほしい」
という投稿を目にします。

大事な名前を省略されることは
誇りを、尊厳を傷つけられる行為だ、と。

確かにその気持ちは分からなくもありません。

ただ、そう仰る方々が
Dental HygienistをDHと省略することには
何の違和感も持たれていない様子なのは
興味深いところです。

まぁそれは良いとして、
私が本当に気になるのは、
社会保障領域で働く人たちが持つ
過剰なモラル意識の方です。

医療は尊い。
その考えを真っ向から否定するような言動には
勇気がいるかもしれません。

でも、職業を選択する上で
高いモラルや倫理、自尊心のようなものは、
用途や用法を間違うと危うい側面があります。

私の独断で邪推に近い観察かもしれませんが、
この「きちんと呼んでほしい」という主張は、
モラルの押し付けの連鎖に乗る行為ではないか
と思います。

医療は尊い。
もしそれが真であるなら、
では尊くない職業があるということでしょうか。

ごみ収集であれ、風俗業であれ、
求められて存在し、
誰かの役に立つことで食い扶持を得る。

この営みに本質的な違いはありません。

そして、私が本当に問題だと思うのは、
肥大したモラルや倫理意識が、
しばしば本来対等であるはずの雇用関係の成立を
歪ませることです。

医療福祉の仕事はやりがいがある。
医療福祉の仕事は尊い。
そういった甘美なワードにほだされて、
向き合うべき、シビアに請求すべき、
国民として労働者として当たり前の権利を、
自ら自縛自縄になって制限させることが
現実に大いに起きています。

先月号でも書きましたが、
歯科医師国保には出産手当金がありません。
傷病手当も20日以上の入院でなければ出ません。

それでも多くの医院で
歯科医師国保への加入が続いている。

なぜでしょうか。

一つには
「医療は尊い仕事だから、
多少の待遇の悪さは我慢すべき」
という空気が、使用者側にも労働者側にも
蔓延しているからではないでしょうか。

「尊い仕事だから安い給料でも我慢しよう」
「やりがいがあるから残業代を請求するのは
気が引ける」。

こういった思考回路こそが、
医療介護業界の労働環境を
長年改善できずにいる
元凶の一つではないんですかねぇ。

やりがいや誇りは大切です。
でもそれは、
適正な労働条件や報酬の上に
成り立つべきものです。

順序が逆転してはいけません。

もし本当に職業への敬意を求めるのであれば、
それは呼称の問題ではなく、
労働条件や待遇の改善を通じて示されるべきです。

適正な給与、充実した福利厚生、
ワークライフバランスの実現。

そういった具体的な形で敬意は示されます。

「きちんと呼んでほしい」という主張に
熱心になる前に、
まず自分自身の労働条件について
声を上げることの方が、
よほど職業の尊厳を守ることに
繋がるのではないでしょうか。

株式会社HANOWA 代表取締役 新井翔平

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