仕事を終えて家に帰り、
食事とお風呂を済ませてベッドに入る。
「今日も疲れたな……」
そう思いながら何となくSNSを眺めていると、
自分と同じように
歯科医療従事者として働く人の投稿が目に入る。
「今日は〇〇のセミナーに参加しました!」
「認定資格を取得しました!」
「新しい仕事に挑戦することになりました!
最初は「すごいな」と思って
見ていたはずなのに、
気づけば気持ちが沈んでいる。
「私、今日何してたんだろう」
「同じ年齢なのに、随分差がついたな」
「もっと勉強した方がいいのかな」
「このままで大丈夫なのかな……」
今の仕事が嫌なわけではない。
患者さんのために毎日がんばっている。
それなのに、
人が前に進む姿を見るたびに、
自分だけが同じ場所で
立ち止まっているような気がする。
そして
「私って何もできていないのかも」
とまで考えてしまう。
本記事では、
そんなふうにSNSを見て焦りを感じている
歯科医療従事者の方に向けて、
人と比べてつらくなったときの考え方
についてお話していきます。
焦ってしまうのは、成長したい気持ちがあるから
人の活躍を見て焦ってしまうのは、
あなたがネガティブだからでも、
嫉妬深いからでもありません。
「もっと成長したい」
「今より良くなりたい」
と思っているからこそ、気になってしまうのです。
毎日きちんと仕事に向き合っているからこそ、
「このままでいいのかな」
と考えることもあるはずです。
だから、
焦ってしまう自分を責める必要はありません。
SNSで見えるのは、人の『結果』だけ
SNSを見ていると、
ほかの歯科医療従事者が
どんどん前に進んでいるように見えます。
- 資格を取った
- セミナーに参加した
- 新しい職場に転職した
- 講師になった
- 副業を始めた
しかし当然ながら、
その人にもそこに至るまでの日常があります。
勉強したくない日もあったでしょうし、
仕事で落ち込んだ日もあったはずです。
「私、このままでいいのかな」
と悩んだ夜もあったかもしれません。
そうした部分までSNSに載せる人は
多くありません。
私たちが目にしているのは、
基本的にその人の『うまくいった部分』です。
一方で、
自分自身のことは全部知っています。
- 今日できなかったこと
- 患者さんへの対応で反省したこと
- 勉強しようと思っていたのに、
疲れて寝てしまったこと
つまり、他人の『切り取られた一部』と、
自分の『すべて』を比べてしまっているのです。
これでは、
自分のほうが劣っているように見えてしまっても
仕方ありません。
その人と同じ場所を、本当に目指したいですか?
そして、もうひとつ
考えてほしいことがあります。
資格を取った人を見て焦ったとして、
あなたは本当にその資格が欲しいのでしょうか。
SNSで発信している人を見て
「私も何かやらなきゃ」と思ったあなたは、
本当に何かを発信したいのでしょうか。
講師として活躍している人を
うらやましく感じたとして、
同じように講師になりたいのでしょうか。
意外と、
「みんながやっているから」
「同年代の人が先に進んでいるから」
という理由だけで焦っていることがあります。
働き方も人生も人それぞれです。
専門性をどんどん高めたい人もいれば、
ひとつの歯科医院で
患者さんと長く関わっていきたい人もいます。
家族との時間を大切にしたい人もいれば、
自分のペースで働きたい人もいるでしょう。
どれが正解という話ではありません。
目的地が違えば、進む速度も道も違います。
「何かしなきゃ」と思ったときこそ、一度立ち止まる
人と比べて焦っているときほど、
「資格を取らなきゃ」
「勉強しなきゃ」
「もっとがんばらなきゃ」
と、自分に何かを足そうとしてしまいます。
でも、その前に考えてみてください。
本当はどう働きたいんだろう?
それが決まっていないと、
何を足しても焦りは消えません。
資格をひとつ取れば、
もっと多くの資格を持つ人が気になる。
勉強をすれば、
もっと勉強している人が目に入る。
これでは、いつまで経っても
自分を認められません。
誰かのキャリアを見て
「すごいな」と思うのは悪いことではありませんし、
そこから刺激を受けることもあるでしょう。
ただ、「すごい」と思うのと
「私も同じようにならなければ」と焦るのは
別のものです。
おわりに
人の活躍を見て焦ったときは、
「私も何かしなきゃ」ではなく、
「私は本当はどうなりたいんだっけ?」
と自分に問い直してみてください。
キャリアは、
人より早く進んだ人が勝つ競争ではありません。
誰かと同じスピードで進む必要も、
同じ場所を目指す必要もないのです。
「私なんて……」と思う前に、
まずは「私はどうしたいんだろう?」と
自分と向き合うところから始めてみてください。
あなたは、あなたなりに
毎日ちゃんとがんばっています。





