歯科業界でも
『コミュニケーション』のスキルアップは
大切だと言われています。
特に、
OHIを行っている歯科医院では、
積極的にコミュニケーションを!
と言われることが多いのではないでしょうか。
しかし、
コミュニケーションとは、
ただ患者さんと『会話』をすればいい
というものではありません。
患者さんの行動変容を促す
OHIでのコミュニケーションでは、
一歩間違ってしまうと、
患者さんの不満や不安を煽ってしまう
可能性もあります。
そこで今回は、
OHIに必要なコミュニケーションスキル
についてご紹介します。
OHIとは?
OHIとは、
歯科衛生士による口腔衛生指導
(Oral Hygiene Instruction)
のことです。
TBIが『歯磨き指導』
であるのに対して
OHIは
食習慣や生活習慣にまで踏み込み
お口の健康のための
指導を行います。
OHIを成功させるためのコミュニケーションとは?
OHIで
患者さんとのコミュニケーションを
積極的に取りましょう。というけれど
私はプライベートでも友達が少ないのに
赤の他人とコミュニケーションなんて
取れません。どうしたらいいんでしょう?
このようなご相談をいただきました。
OHIは、
患者さんの生活習慣や食生活を知ったうえで、
口腔の健康を保ち
どう改善していくのかを
一緒に考えて行くものです。
そのため
患者さんとのコミュニケーションは
非常に重要です。
『正しく聴く』のが大切
説明的な話し方だと
患者さんは一方的に指示されている
と感じてしまいます。
不満を覚え、
話を聞いてもらえなくなる可能性も
あるでしょう。
たとえば服屋さんで、
ゆっくり見たいと思っているのに、
見ればわかるような説明を
一方的にしてくる店員さんに
出会ったことはありませんか?
「とりあえず見させて」と伝えたのに
頼んでもいない説明をされてしまうと、
不快に感じてしまいますよね。
歯科医院での
スタッフと患者さんの
コミュニケーションでも
同様のことは起こり得るのです。
聞くコミュニケーションではなく、聴くコミュニケーションを心がける
ただ聞くのではなく、
患者さんのことを考え、
寄り添うのが
『聴く』コミュニケーションです。
聴くコミュニケーションのためには
「相手の伝えたいことを最後までしっかりと聴く」
という姿勢が大切です。
- 患者さんの話す内容を理解する
- 表情や仕草から察する
- 声のトーンから察する
など、
総合的に見極め
相手の要望を汲み取る必要が
あるのです。
これは『傾聴』と言われるものです。
行動変容を促すOHIでは、
歯科衛生士が一方的に指導するのではなく、
患者さんに寄り添い、同じ目線に立って考える
のが大切です。
そして、患者さんに
自分の口腔内に興味をもってもらう必要があります。
『傾聴』を身につけるための最初の一歩として
患者さんの話を最後まで聞く
という習慣をつけましょう。
あなたの態度が変われば
患者さんもあなたの話を聞いてくれるように
なるはずです。